朝早くからやって来て、いきなり部屋に入り込む。終始、大声で罵倒し続けながら異性のいる前で女性の衣服を剥ぎ取り、肌を晒させる。優雅ってこんなんでしたっけ?
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97位 ?
朝早くからやって来て、いきなり部屋に入り込む。終始、大声で罵倒し続けながら異性のいる前で女性の衣服を剥ぎ取り、肌を晒させる。優雅ってこんなんでしたっけ?
素朴な疑問。靴磨きは当然、素手で行われていた筈なのに手荒れがない(誰からも指摘されてない)ってどれだけ丈夫なの?ちょっと羨ましい。
このエクボ野郎がサラッと言いおった。
賢くて健康そうな身体。決して気弱ではなく、むしろ大胆な上に美貌も兼ね揃えたヒロイン。…何で靴磨きしてたのかイマイチわからない。女性は自由に仕事を選べない国なの?それとも紹介状がないとダメとか?うーん、その内わかるかな。
ブオナパルテ、ブオナパルテ、ブオナパルテ。頭ではちゃんとそう読んでるのに心の中でビビディバビディブーと呟いてしまう。
とりあえずエクボが気になる。
こんな試す様な真似をするくらい必死なんだね?多分、逆効果だけど。再会してからずっと自信満々に振る舞っていたデミアンが今回は何だかとても脆く見えてちょっとつらい。
え?まさかと思うけど…リフタン、本当は行きたいの?
俺がお前を守る。どんなことがあっても。
そんなセリフを言われてみたい人生だった。
いつになく素直な気持ちを明かしたデミアン。今更遅いと切り捨てる素振りを見せながらも迷いが見えるクロエ。この二人はいつまでこれを繰り返すのか。今一度、互いの身になって考えて頂きたい。
クロエは実家の事と子供の事、両方で限界に達したけれど、実家の件はともかくとして子供に関してはやはり、ああするしかなかったと思ってしまう。何もしなければデミアンは最愛の妻とまだ見ぬ子を同時に失い絶望の底に沈んだろう。出来れば二人とも、せめて妻だけでもと願った事はそんなにも罪だったのだろうか?幾度となく考えたがやはり私も彼と同じ選択をする。例え相手に恨まれたとしても大切な人を何もしないまま失いたくないから。
上流社会
006話
第5話