洋一さんは本格的なパン屋を営むことが目的ではなかったから、柚季ちゃんが感じている洋一さんの拭いきれない感情があるとすれば、そこのような気がする。
結婚に迷いがあるのではなくて、結婚するために道楽でパンを焼けなくなること。
「オレは本当にパン屋をやりたいのか?」という感情では?
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洋一さんは本格的なパン屋を営むことが目的ではなかったから、柚季ちゃんが感じている洋一さんの拭いきれない感情があるとすれば、そこのような気がする。
結婚に迷いがあるのではなくて、結婚するために道楽でパンを焼けなくなること。
「オレは本当にパン屋をやりたいのか?」という感情では?
なぜ自ら幸せを手放すのだろう。なぜ自分が幸せでいることが、相手の幸せであることと思えないのだろう。
わざわざ自ら身を引いたのなら、グジグジとした泣き言は絶対言ってほしくない。まあ、無理でしょうけれど。
「バレリーナになりたかったの?なればよかったのに」と、純さんに言う洋一さん。
「離婚して、宇宙飛行士になっちゃえばいいよ」と、笹本くんに言う高名さん。
洋一さんと高名さんが友達なの、納得。
恋愛はどちらかが自分を犠牲にして待つようになると、終わりに向かうよね。
その関係は歪みでしかないから、余裕も生まないし、気持ちを蝕んでいくだけでしかない。
勝手に純さんの心配をしている桜井さんですが、前提が「アラフォーの純さんは今も一人、寂しくいる」という思い込みが、怖い。
何かと柚季ちゃんを目の敵にする桜井さんは、柚季ちゃんのことを「ポッと出の」と言いますが、洋一さんと純さんが別れてから既に数年の時間が経っている。
ましてや恋愛は、一緒にいた時間の長い方を優先するシステムではないから。
それぞれの道を進む中で、過去を顧みることはあっても、過去に縛れて生きる必要は無い。
嬉しくて「ッムフ」ってなっている最後の花笑の顔が好き。
わざわざ曜日指定でケーキのリクエストって、何か企んでそう。自分の誕生日とか?
きよ香と細谷、二人に解決させれば良い。どんな答えを出しても、自分たちが決めた、と納得がいく。
「不倫が駄目」そんな綺麗事の上に成り立つ人間ばかりじゃない。綺麗な考えの人間と同じだけ、汚い考えの人間もいる。
たとえ友人として心配でも、きよ香は細谷が既婚者と解った上で会っているので、きよ香自身が答えを出すしかない。
その気持ちを簡単に終わりに出来ないのは、人を好きになったことがある人には解るはず。
洋一さんの方に明確な理由がなくても、洋一さんが傍に居て良いと言ってくれるなら、私だったら居続ける。
洋一さんが普通にタイプだから、喜んで居続ける。一緒に居れるって凄く大切なことだから、それが答えだと思うけど。
「終わるきっかけを探しているなら協力したい」は、一見優しさだけど、頼んでもいないのにいきなり二人が現れたら、どう思うだろ?
自分に気持ち良い行動を取って、相手が必ずしも喜ぶとは限らないから。
田中さんの心の声が明るい感じになってきたのが、良い。
Bread&Butter
043話
EPISODE. 19 ナッツ・ブレッド(その2)(1)