5.0
親は選べないけど
最初は四歳児が一人暮し?
現実的に有り得無いし、
コタロー君の子供らしく無い所も可愛くないな~と、読み始めたのに、今ではお話に引き込まれています。
コタロー君が一人暮らしするようになった背景に涙がこぼれます。親から虐待を受けて育ったのに、親を恨むでも無く、自分が強くならないと、親を悪人にしてしまう、一緒に暮らせないと、健気に努力する四歳児に涙無しでは読めません。母親は既に他界しているけど、コタロー君の気持ちを考え、それを伝えず、母親の保険金を毎週届け、優しく接する弁護士達の暖かさにもホロリします。
暖かいと言えば、コタロー君の住むアパートの住民達の優しさにもホロリとします。
テレビでみた、昭和半ばの隣組のような感じでしょうか。
親には恵まれなかったコタロー君ですが、周りの住民には恵まれて、そこが救いです。
ともかく読んでみて下さい。
笑ったり泣いたり、心をわしづかみされたり、感情移入されて自分も登場人物の一人になります。お薦めです。
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