エリーゼを尊敬するのは、力ずくでミアを退かせるのに、せずに彼女の心に寄り添うように語りかけたから。
ミア自身も復讐の苦しみの上に、裏切りの罪の意識まで追い、更に庇護者(雇い主)であった将軍を失うから、見届けて死のうとする。
そんなミアの考えまで慮り、その上でヴォルフがこの炎を受け入れるのは、ミアの考えが分かるからだと、だから彼に生きて欲しいと望んだ自分が行かなければ彼は諦めてしまう、私が行く事に価値があると説く。
エリーゼは伯爵も気が付かなかった、ミアの証人としての価値にも気づいて、ミアの保護の重要性と、緊急性とも勘案した結果としても、自分が行く事が最善だと考える。賢いなぁ。エリーゼ本人も、ダンスの後からは心は詰られ、身体は叩かれて、目の前で爆発までして火の手もある怖い現状で、これだけの判断ができるなんて…強すぎる。
更に、ミアの不幸の真の黒幕は王子殿下であるとちゃんと教えてあげる。それは味方に引き込む為であり、彼女の不幸を増やさない為でもある。王子の計略で全てを失い、王子に利用され裏切って絶望して死ぬだなんて…本当馬鹿馬鹿しい。
真の味方は王女殿下、安心して行きなさいという意味も込めて、ミアの現状把握を助けてる。
結果的にエリーゼは、ヴォルフの位置や爆発計画を教えもらえたし、証人となってもらえるし、何よりミアの命を救ってる。凄い事だと思う。
火事の描写は、辛いな。
あと、口にハンカチも当てず、しかも火薬が燃えてる中に入って息してたら、5分も待たず肺が焼けて息できなくて窒息死するよ…
焼けた鉄のドアを握って開けるとか…地獄やん。
おお!!ヴォルフ生きてて良かった!!!
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狼将軍の生贄の花嫁
027話
第 27 話