2.0
だんだん主人公が痛い子に
絵は端正で綺麗だし、話も繋がっている方だけど、状況を考えると主人公が世間知らずの変人というか、何故そうなるという言動が増えてくるというか......。
ヒーローと主人公以外のキャラ造形はよくできてると思うんだけど、中心の二人がどうもちぐはぐ。
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10627位 ?
絵は端正で綺麗だし、話も繋がっている方だけど、状況を考えると主人公が世間知らずの変人というか、何故そうなるという言動が増えてくるというか......。
ヒーローと主人公以外のキャラ造形はよくできてると思うんだけど、中心の二人がどうもちぐはぐ。
アデルを挟んだぶっとび主人公と勘違いヒーローのコメディから、義姉との衝突、実父との対立、底知れない神殿の策謀とじわじわシリアスな展開が続きます。
困難を三人で乗り越えるごとに絆が深まる一方、主人公の生い立ちと薬を巡る深刻な状況が明らかに。
主人公の儚げな容姿と言動のギャップが印象的でした。
武人らしく真面目だがどこか変わっている主人公、悪女と呼ばれ荒んでいるがセンスはある皇后、淑女とされながら前后への歪んだ執着で陰謀を巡らせる皇妹、機転が利いて交渉上手な同盟国の王女。女性陣のバラエティが凄いです。
皇室の事情について忠告してくる同僚も妙にリアル。
皇帝・皇太子は印象が薄くて、ロマンス要素がどうも浮いているような。
絵は安定しています。
戦争の英雄としてヒーローが怖いのは仕方ないし、主人公達が王宮に乗り込むシーンで厳しい顔なのはわかるが、日常パートでもヒロインの目がぎょろっとしていて怖いのはキツい。虐待を受けた人としてはリアルかもしれないけど、ホラーやサスペンスでもないのにそこまでキツくしなくても......。
90話まで読んで、全く先が見えません。
姉妹で昏倒して転生の話が少し進んだと思いきや、ティモーテと巫女、竜の話が延々続く。妹が視力回復して主人公が前世でいじめていた子だと気付き、ヨハンに横恋慕していた友人と暗躍するようですが、それまでが小悪党すぎて何の脅威にも感じられない。妹を唆して魔獣召喚したり、竜討伐の証拠隠滅を企むティモーテの方がよほどやばい。そのくせ主人公が竜を孵化させたと知るやごまをすり出す......。
竜自体はかわいいけれど迷走感はぬぐえません。
王女としてゲーム知識を活かして人材確保とレベリングに勤しみ世界制覇したにも関わらず、父王から妹姫と共に結婚相手を選び、相手次第でどちらが弟王子の摂政になるか決めると告げられた主人公。戦功を挙げた部下も候補の一人となり何かと気遣ってくれるものの、本命らしき宰相の息子は何かがおかしい。考えなしの妹姫と結婚しても政敵になるだろうし、自分が結婚するにしても違和感がひどい。人当たりはよく、見目麗しい人物ではあるのだが...。
妙に濃い秘書は元暗殺者で被虐趣味、部下の魔術師は飄々としているが主人公に救われたこともあり執着は強そう。
キャラはそれぞれたっている。
浮気相手と再婚した実父はひどい毒親で、前回異母妹とこじれたのも当然というレベルだが、亡くなった実母も主人公を男装させて夫の代わりにし、思春期で止めたら捨てる鬼畜っぷり。これは主人公も歪むわ。
妹は天然の天才で悪意はなく、接し方を変えてみれば出自由来の非常識さも見直す力がある。
皇太子は立場のわりに視野が狭く、正義感で暴走しがち。不器用というか問題が起きてから考えて気がつくタイプ。
侍従が打算的で王家の都合しか考えないため、主人公と幼馴染みにとっては厄介。
絵は華麗で戦闘シーンも迫力がある。
巫女の予知能力・生け贄の要件・宗教体系などがばらばら説明されてわかりにくい。
なぜここまで巫女の地位が低いのか?
そして死に関わる予知しかできないのに、来訪者が望むようなことしか言えず、結果的に期待を裏切ることになるなら、かえって信仰を損なうのでは?
複雑な設定のわりに主人公が天然すぎて要領を得ない上に、ヒーローの素性もわかりにくい。
1つの設定をぐるぐる回りながら理解していく感覚。
ご都合主義というか、貴族社会を前提にするとありえない設定やら展開が目白押し。
未亡人ならともかく未婚の貴族女性が男性をとっかえひっかえとかできないし、いくら強くても交代があるのだから護衛が一人はありえない。
ヒーローの妹を助けに森に入った口実が野草採取でその場で食べて見せるのもキツい。茹でれば食べられるものでも生では毒がある野草というものも少なくない。
さらに前世で炊き出しやったこともないのに、貴族女性の身分でこども食堂やりたいとか何言ってるのという感じ。よくわからない野草を水にさらしもせず口にする人が衛生管理できるんですか?
作者はろくに調べもせず思い付きで書いてるとしか思えません。
陰謀渦巻く本格的な宮廷劇に異族のファンタジー要素が入り込んで話の把握は大変です。
美麗な絵と先の読めない展開で無料分は面白く読めました。
序盤に対立する幻妃は苛烈だが芯のある女性でまともな方だったというのが、権力を弄ぶ雲妃の入内ではっきりしてくるという。堅物と思われる雲将軍から何故あんな残虐で媚びた娘が出てくるのか。尊太后の意を汲んで後宮を荒らすのが目的とはいえ、あまりにも常軌を逸している。こうなることが読めていたからこそ、皇帝は幻妃を残していたのだということがよくわかります。少なくとも幻妃は宮中の掟や秩序を意識していた。雲妃はそんな認識は皆無で、宮中で軍犬を放って実家に迷惑がかかることすら理解できない。幻妃のような覚悟もない。この作品でもトップの屑。
尊太后は異族排斥に執念を燃やし、霊族の主人公や和平志向の皇帝とは対立しますが、支配者として一貫はしています。よくわからないのは前帝で、和平志向の浮丘宰相と組んで皇位を簒奪し、その娘を妃に迎えて皇太子(現皇帝)まで設けながら、異族討伐に舵を切って諌めた皇太子を冷遇したこと。しかも結局幻族との同盟に傾き、尊太后に暗殺されたと思われる遠征先での急死。断片的な情報からすると、前帝は首尾一貫しない行き当たりばったりで横暴な人物ということになりますが、この作品のことだから何か裏でもあるのか。
説明が飛び飛びなのが難点ですが、作り込んであって読みごたえがあります。
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かたわれ令嬢が男装する理由