5.0
読んでるうちに餌付けされていた
一人暮らしの高校球児と、ワケありアラサーの女性のご飯を通したほっこり交流ストーリーです。
最初から詳しい説明があるわけじゃなくて、徐々に登場人物の背景、抱えてる悩みや影みたいなものが描かれていきます。
八雲さんは案外常識的で、ご飯に誘うこともあとから、未成年に対してアラサー女子が犯罪してしまったような罪悪感を感じたり、かと思えばとても大胆だったり。
対する高校球児は野球のことしか頭にないけど、期待ややっかみに悶々としたり、高校生らしい忖度ない真っ直ぐさと優しさがあります。
出てくる食事はガッツリ系からアスリート系まで高校球児を育てる料理がメインなんですが、見てるだけでお腹減ります。また食事中の登場人物の表情がおいしそうで空腹時に読むとたまらないです。
2人の関係も最終回に向けて変わっていくのですが、そこも、はっきり描きすぎないのが想像力を掻き立てられます!
クライマックスは読み終わってから、また読み直しちゃいました。登場人物の軸がブレないまま、こういう終わり方ができるのは作者さんの才能ではないでしょうか。
ほっこりした優しい読後感。満腹です。ごちそうさまでした!
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八雲さんは餌づけがしたい。