3.0
読みづらいと思いながらも、
結局全話読んでしまった。
皇帝とその愛人に処刑された皇后ペトロニラとその家門。
処刑されたその瞬間、皇帝と姉の結婚前に時間が戻り、今度は妹パトリツィアが皇后となって前世の悲劇を回避していく話。
皇后という地位に執着する愛人ローズモンドの卑劣な罠に翻弄されることなく、冷静に対処し危機を回避していくパトリツィア。
冷静に周りの状況を見定め分析し対処する事が出来るのは、ただ聡いだけでなく皇帝を憎んでいるから。
愛していたら感情に支配されてローズモンドに負けていたと思う。
そういう意味でペトロニラは恋に盲目なタイプなのか、皇后の素質がなかったのか前世で処刑されたのかと。
パトリツィアが聡いのは、皇帝と愛人が共依存の関係だと見抜いていた事。そして本意ではなかったと思うが、幼少期の虐待で受けた皇帝の心の傷を癒し、愛人への関心を自身に向けさせた事。
皇帝がパトリツィアを愛している事に気付いてから、ローズモンドとパトリツィアの形勢が逆転していく。
復讐のやり方も真綿で首を絞めるようなやり方で、じわじわとローズモンドとその協力者を追い詰めていく。
結果、前世での復讐を果たし危機を回避したという流れでまぁ良かったねと言う感想なんだが…
この漫画を面白いと思えたのは物語終盤になってから。
まず絵が怖い。
目が大きすぎて顔のバランスがおかしいし顔色も悪い。
そして最初はペトロニラとローズモンドの区別がつかず混乱した。後になって目の色が違う事に気付き区別出来たけど、なぜ髪の色、長さまでも同じにするのか?
そして皇帝の受けた虐待。
内容が一線を越えてて引いた。
このレビューだってNGワードがあるのに、あの虐待の内容はいいのか?
ローズモンド自身も心に傷があり、それが彼女を歪めた原因かもしれないけど、良心の呵責に苛まれるとは無縁の人物に仕上がっていて、彼女の幼少期のエピソードなんか出された所で微塵も同情出来なかった。
あと、貴族でもないはずなのに裏事情に精通し過ぎていてまるでスパイレベルで謎。やはりローズモンドが負けたのは皇帝の寵愛が潰えたのが大きいのか。
なにこれ?と思う部分はあるけど、結局全部読んでしまった私はこの漫画に負けたのかな。
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復讐の皇后