ちょっと試し読みするはずがホロリ。
世界中のお姫様はこうして家のために嫁いていったと思うと複雑な気持ちになりました。
お嬢様たちは高い身分と裕福な暮らしと引き換えに、ある日そういう話が舞い降りて自分の家や国のためにその話に従うしかないなんて。
小さい時からそう教えられてきただろうけれど、
やはりお嬢さまたちは、好きな人や憧れの人ができた時は無理とは悟りながら、一度はその好きな人と結ばれたいと願ってしまうのかも。
お姉様に借りた本なんかも、きっとお嬢様たちのなかでは人気の本なんでしょうね。ささやかな夢を見て、叶わない願いをそっと願って。
冒頭のシーンから、最後は身分が多少落ちてもきっと幸せになるのでしょう。
だからきっとこの先色々あっても安心して読んでいけそう。
馬車で一ヶ月。どれだけ遠い国なんでしょう。
そう簡単に帰れるところではないっていうこと。
おそらくは父や兄の悪い知らせや、嫁ぎ先で見切りをつけられた時くらいなのでは。
どんどん彼女は嫁ぎ先に向かうたびに不安や悲しみが募るのでしょう。
でも彼女は、彼女の育ったなりのプライドがあり、思いを口にせず、涙は汗だと言い聞かせ、時に自分を強く見せないといけないのは時に見ていて辛いものがある。こういうことも学ぶのね、良家のお嬢様たちは。
まずはお嬢様たちの争いに勝てないと嫁にはなれないのだろう。
きっと醜い女性の争いが繰り広げられるはず。
主人公は学問やら決して優等生ではなかったようだけど周りには好かれていた。きっとこれからは争いに巻き込まれて、意地悪されたり色々洗礼を受けるんだろうな。
どうかこの先、主人公がこちらが見ていられないような不幸にはあいませんように…
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出戻り(元)王女と一途な騎士
005話
出戻り(元)王女と一途な騎士(5)