4.0
ピンチを乗り越えて二人は……
「旦那様、約束守って下さい」といきなり侯爵邸に押しかけて来たのは、カタチだけの結婚式の後一度も会っていない妻でした。と衝撃的なシーンで始まりましたが……
途中からミステリアスな展開もあり、課金して一気に読んでしまいました。
この作品は「貴族社会の婚姻にまつわるいやらしさ」をトコトン描いています。家門だけでなく、令嬢も積極的で、「○婦とどこが違う?」ぐらい淑女教育と並行してそちらの教育もお盛んみたいですね。゚(゚´ω`゚)゚。
サラは田舎令嬢と蔑まれてますが、とても良識ある家庭で育ったようで、稀に見る純粋な人のようです。10年の間真面目に過ごして、恋人もいませんでしたね。護衛騎士は片思いしてたように見えましたが?
シンシアに関しては「クロド殿下アンサツ未遂事件」から怪しいと思ってました。護衛なのに殿下を一人にしたり、サラに対しても「知らない間柄ではないのに」強く犯人扱いしてたし……
サラが冷静だったのでジェイクも動けて事なきを得ましたが「恋は盲目」とは言え、よく考えれば王妃が約束をまもるはずないのに……忠誠心より恋心を優先されてしまったクロド殿下がちょっと気の毒だけど、権力闘争だから折込み済みで、最後にシンシアを許したんですね。
書類を盗んで神殿に送ったのも彼女だと思ってましたから、そのうちバレだろうに止められなくなってしまったんでしょうね……
しかし「ジェイクの隠し子騒動」は結末に驚きました。ジェイクの父親は罠にハマった事を息子に言えなかったんですね。やはり親戚だから、外聞を気にしたのでしょうが、余計にややこしくしてしまって……しかしジェイクが弟だと受け入れたので、良かったです。母親たちは最低ですが、子供には罪はないので……
色々なピンチが10年の空白を埋めてくれたようで、幸せな未来に乾杯です♪
ストーリーは短期間に波乱に飛んでミステリアスな部分もあり面白かったしヒロインのサラが凄く前向きで良かったのですが、悪人たちの顔が気持ち悪過ぎなので、星は4つです。あそこまで気持ち悪くしないでも良かったのでは?
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旦那様、10年で離婚する約束でしたよね?