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さすがのいくえみワールド!
恋愛ど真ん中の年代ではなく、大きな愛を越えた後の年代の人たちのお話。同年代なのでなにやらいろいろバシバシと刺さります。
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恋愛ど真ん中の年代ではなく、大きな愛を越えた後の年代の人たちのお話。同年代なのでなにやらいろいろバシバシと刺さります。
いろいろなタイプの霊?が出てくるので面白いです。主人公は引き寄せやすいのに、意外と無防備だったりして、霊=怖い物として描いていないのも良いなと思います。
こういうことってよくあることなんだろうけど、女性の立場に立ってしまうので、なんだか良い気分では読めません。
主人公素直ちゃんが死んでしまうことから始まる物語。死者ながら、今を生きている人たちと交流していく中でそれぞれに状況や心の変化があります。この先素直ちゃんがどうなるのかと考えると読まずにいられません。
主人公がとても気持ちが良いです。ちょっと素直じゃないところとか、捻くれてるところも含めて好感。日々の暮らしのことや食べることを大事にしたくなります。禅の教えについても、なるほどなあとタメになる言葉がたくさん出てきます。
月並ですが、やはり美味しいパンが食べたくなります。パンの描写が細く丁寧なので、香ばしい香りやサクサクの食感を想像できます。
ただ、絵が少し子どもっぽいというか、「大人の恋愛」のはずだけど主人公にその哀愁がない…。
みおちゃんがとても健気で可愛くて、そしてお料理が美味しそうです。俄然、お出汁のきいた茶碗蒸しが食べたくなりました。食べるもので人間はできている。大事なことですね。
いくえみさんのお話は、何歳で読んでも心に来ます。親の立場になった今は、主人公の気持ちにグッときたり親の気持ちになって歯痒くなったり。時代を経ても「ああこういう気持ちわかるなあ」と「こんなふうに思うんだなあ」が両方交錯する。
仕事をしている大人としての常識や体裁とかある中での恋心を描いているので、少女漫画の恋模様とは違うときめきがあります。
いくえみさんの作品は好きです。
どの作品も切なくて痛くなるような作品が多いですが、これは短編集なのでとても読みやすいです。なんとなーーくのハッピーエンド風も。
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1日2回