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結婚したての昔の男って、おそらく大なり小なり皆一様に勘違い夫の時期ってありますよね。
なんか、その家庭の大黒柱になった感?家長になった感?がそう勘違い野郎にさせてしまうのか不明ですが、温和で明るく朗らかな偏見の極めて少ないうちの父も、星一徹みたいなちゃぶ台返しを一度だけした事があり今でも目に焼き付いてます。
その人柄からはとても意外だったもので…。
それは忘れもしない、母が、私達小学1〜2年生の児童に出したのと同じマルシンハンバーグを(父には2個でしたが)おかずとして父にも料理提供したからです。
優しい父がマジで怒った顔で「仕事から帰ってきてこんなもんが食えるか!」って。
なんでも美味しい美味しいと感謝して食べる父がとっても怒ったので私も弟も凍りつきました。
あの鬼のような怖い母が素直にごめんなさいと謝りひっくり返ったおかずをかたしてました。びっくりするような光景です。
私が結婚したての時も私の夫も、今から振り返るとかなりな勘違い野郎でした。
ダメ出しするのが夫の仕事だと思っちゃったのか、偉そうになんにでもダメ出ししてました。
今では死語かもですが、女房教育をするのもそこの主の大事な仕事と母親から思い込まされていたのか、合格ラインは、母親と全く同じなら「うん、これはうまい。お袋とそっくりな同じ味だよ〜」とニコニコでした。
いや…ひじきの入ってた袋の裏側に書いてあったレシピを忠実に守って作ったんだけどなぁ…、じゃあお義母さんも袋の裏側見て作って貴方を育てたのね…って思ったけど。
誰かと比べられてその人に似てるから旨いって言われても全く褒め言葉に感じられなかった。
おまえのお袋が世界で一番料理上手ってわけでもないだろうに…そいつと一緒でも嬉しくないやと。
男って平気で無神経に失礼なこと言うんですよね。傷つけてる事をわかってないから、話し合ってもまるでダメ。宇宙人と話し合ってるみたいに言葉通じないんだよね。
あ、今は違いますよ。
夫婦になって26年。色んなバトルがあり、今は、互いの言われたら悲しくなる事や、心の痛みがどこにあるかとか、知ってるので。
それに、世の中で最もおざなりにしてはならないのは、互いの連れ合いだと痛いほどわかったので。
最後に残るのは夫婦なので。
親は先に死ぬし、子は巣立つ。
友達だってライフステージの変化と共に入れ替わる
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妻が口をきいてくれません
010話
19.妻の回顧「あの日」/特別編