rokaさんの投稿一覧

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評価1 5% 35
71 - 80件目/全85件
  1. 評価:2.000 2.0

    ホラーに向かない

    非常勤の教師が、周りから疎まれている女子生徒の相談に乗ったら、その子がとんでもない地雷だった、という話。

    主人公の教師は、本気で生徒を救おうとしたわけではなく、彼女の問題を解決できれば本採用の可能性がある、という打算から行動しており、そのあたりのリアリティーは買えた。
    また、主人公が理想に燃える教育者ではないゆえに、彼が酷い目に遭わされても、読者としてはあまり心が痛まない。
    その点も、気軽に読める、という意味ではよかった。

    ただ、こういう言い方は本当に申し訳ないのだが、ホラーとしては、絵が致命的ではないかと思う。
    ホラー小説、ホラー映画、ホラー漫画、もちろん、それぞれによさがあるが、ホラー漫画の強みというのは、やはり「絵」がもたらす一撃の破壊力ではなかろうか。
    (その点、押切蓮介なんかは、基本は軽い印象の絵なのに、本当に凄いと思う。)
    この漫画には、ホラーとしての強さを感じさせる絵が、全くない。
    というか、この絵柄で、それはちょっと無理だと思う。
    この作者は、「恨まれ屋」という別の漫画でも、絵柄が「恨み」というドロドロしたテーマに合っていない、と感じたが、今回もまた然りだった。

    絵の上手い、下手、以前の問題として、合っていない、というのは、私はどうしても受け入れられない。
    ホラー漫画は、特に、である。

    • 5
  2. 評価:2.000 2.0

    設定の面白さ、底の浅さ

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    一言で表すなら、「もったいない」漫画だと思った。

    「消したい感情を消せる」能力、という設定は面白いと思った。
    ネガティブな感情、例えば恐怖だとか怒りだとか嫉妬だとか、そんなもの、感じている最中は誰だっていい気はしない。
    だが、ネガティブな感情やコンプレックスが人間のモチベーションになり得るのはよくある話だ。
    だいたい、負の感情だって欠くことの出来ない私たちの一部なのであって、その一部分だけを都合よく消去しようとすれば、人間はあっさり破綻するだろう。
    そのあたりを、どう広げて、掘り下げて、ストーリーに仕立てるのか、というのが、私のこの漫画に対する期待だった。

    しかし、まあーその掘り下げが浅いの何の。
    「恐怖を失ったら、車に轢かれた」
    「怒りを失ったら、にやにやした何か気持ち悪い人になった」
    「嫉妬を失ったら、アイドルをやる気がなくなった挙げ句、狂信的なファンにバットで殴られた」
    おいおい。
    いくら何でも浅すぎる。

    余談だか、昔ジャンプに「マインドアサシン」という漫画があった。
    主人公は医者で、相手が「消したい記憶」を消せる、という能力を持つ。
    設定がちょっと似ているが、はっきり言って、「マインドアサシン」の方が百倍面白いので、興味のある方は、是非どうぞ。

    • 80
  3. 評価:2.000 2.0

    フィクションのキャパ

    殺_人オークションサイトのアイデア自体は面白いと思った。
    競り落とされるのはあくまで殺_人の「方法」であって、殺_人を行うかどうかをオークションの参加者が決定するわけではないから、上手い具合に罪悪感が軽減され…ということなのだろうが、そのあたりの掘り下げは浅く、単にアイデアを放り出した感が強い。
    しかしまあ、新しいには新しく、「殺害方法を選べる、というだけの権利に億単位の金を払う人間がいるわけねえだろ」というツッコミは、ひとまず飲み込んだ。

    しかし、ストーリーの整合性のなさはひどいもので、特に終盤の展開は必然性もクソもない、典型的な「どんでん返しのためのどんでん返し」の羅列であり、悲惨なほどである。
    こうなると、先にこらえたツッコミが復活して、細かいことにも腹が立ってきた。
    映画「セブン」や、別の漫画「ミュージアム」をかなり参考にしているはずだが、そのことにも腹が立ってきた。

    根本も末端も破綻しすぎている。
    いくらフィクションとはいえ、これを許容できるほどのキャパは、私にはない。

    • 2
  4. 評価:2.000 2.0

    自由と責任と金田一少年

    夫がろくな人間ではない、ということには何の異論もない。
    世の中にこういう夫婦が多くあって、苦しみながら何とか生活している妻が多くいることにも異論はない。
    その痛みが生半可なものではないことにも、本当に、異論はない。
    ただ、申し訳ないが、自分の不幸を他人のせいにする大人が、私はどうしても好きになれない。

    現代の日本社会には問題もたくさんあるが、素晴らしいこともいっぱいあって、そのひとつは、基本的には互いの自由意志に基づいて結婚ができる、ということだ。
    自分の生きたい相手と一生を共にする自由がある、ということだ。
    これほど素敵なことが他にあるか、と私は思う。
    少なくとも、江戸時代はこうはいかなかったのだ。

    それほど素晴らしい自由であるから、当然、そこには責任がつきまとう。
    結果的にどんな相手だったのであれ、どんな経緯や偽りがあったのであれ、選んだのは、自分であるはずだ。
    仮に、結婚してみたらアル中でヤク中のバイオレンス野郎だった、という場合ですら、選んだのは、自分なのだ。
    その重大な責任を置いといて、「結婚したら変わってしまった」とか、安直に被害者ヅラするのが、私は嫌いだ。

    ある人が「この人と幸せになりたい、じゃなくて、この人とだったら不幸になってもいい、っていうのが、愛なんじゃないかしら」と言ったそうだ。
    それは、極端かもしれないが、ある部分、完璧に正しい気もする。
    酷い人間だから別れたい、ではなくて、酷い人間であってもこの人がいい、というのが夫婦なのではないか、と私は思う。
    いや、そうではない、というならば、その結婚はやはり、失敗という他にない。
    ただし、大人がどんなに失敗を悔いようが、その大人の姿を見て生きる子どもがそこにいるということは、肝に銘じておかなくてはならない。

    中学生のときに読んだ『金田一少年の事件簿』で、金田一君が「自分の不幸を他人のせいにするのは、ガキだって言ってんだよ!」と言っていた。
    そのときから、私はずっとそう信じてきたし、これからも信じていきたい。
    ありがとう、金田一少年。
    漫画って、いいなあ。

    • 43
  5. 評価:2.000 2.0

    タイトルが…

    ネタバレ レビューを表示する

    内容はもう、「因・果・応・報!起・承・転・結!」と呪文でも唱えればそれで終わり、というような代物で、特筆すべき点もないが、大きな破綻もない。
    ただ、それをダラダラ引っ張らず、2話完結でサクッと読めるのは評価点。

    しかしまあ、タイトルはもう少し何とかならなかったのか。
    確かに本編に大したサプライズはないけれど、それにしたって、タイトルの段階で完全にネタバレしているのもどうかと思う。
    最後まで読んで、「ああ、やっぱりね」と感じるのと、「いや、知ってたし」と思うのでは、やはり、だいぶ違う気がする。

    • 8
  6. 評価:2.000 2.0

    中身は…

    表紙とタイトルはよい。
    しかし、中身は…申し訳ないが、小学生のときに読んだら怖かっただろうな、というくらいの感想しか持てなかった。

    • 5
  7. 評価:2.000 2.0

    復讐の軽さ

    サラッと読める、ライトな復讐もの。
    それが長所でもあるし、短所でもある。

    このジャンルも漫画の世界でかなりメジャーになり、色々と凝った作品が生まれている中で、今、この漫画が、どうなのか、と。
    この軽さを「逆に新鮮」ととるか、「物足りない」と感じるかは、あなた次第。

    • 3
  8. 評価:2.000 2.0

    漫画と媚び

    ちょっと閉じ込められたくらいで、登場人物たちがいくらなんでも正気を失いすぎ、という点には、まあ、目をつぶろう。
    しかし、「監_禁嬢」にしても「骨が腐るまで」にしても、こんなに性的な描写に走る必要があるのか?とどうしても引っかかってしまう。

    漫画だから、読者を楽しませようとするのは当然かもしれない。
    でも、ワガママなことを言わせてもらえば、漫画は、読者に媚びないでほしい。
    もっと正々堂々とやらんかい、と思ってしまう。

    私はエログロを否定する気は全くない。
    エログロ、大いに結構。
    しかし、それをむやみに「客寄せ」みたいに扱うのは、エロに対してもグロに対しても読者に対しても、不誠実ではないかと思う。

    • 6
  9. 評価:2.000 2.0

    裏も表も関係ない

    前作のレビューにも書いたが、主人公に何の哲学も感じない。
    「表の社会では冴えなかった主人公が、裏社会では…」みたいな話だが、違う。
    主人公は何も変わっていない。
    ただ、表の社会で振り回されていたのが、裏の社会で振り回されるようになっただけだ。
    それを意図した皮肉なリアリティー作品ならば見事だが、明らかにそうではない。
    振り回されているだけの人間の物語など、私は読みたいとは思えない。

    • 4
  10. 評価:2.000 2.0

    みんなで復讐、って

    申し訳ないが、「クラスみんなで復讐」という設定で、もう冷めてしまった。

    「復讐モノ」はわりに好きである。
    しかし、復讐心というのは、当たり前かもしれないが、本来、極めて個人的な感情である。
    だからこそ、残酷にも苛烈にもなれるのだと思う。
    みんなで痛みや傷を共有することは、復讐心を抑える方向に作用するだろう。
    「いいんだよ、フィクションなんだから」。
    それはそうなのだけれど、人間の感情の核の部分には、フィクションの都合を持ち込んではいけない領域もあると私は思う。

    • 12

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