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作品レビュー
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41 - 50件目/全407件

  1. 評価:1.000 1.0

    カモン貞ちゃん

    卒業式の日に憧れの同級生に告白した主人公が、その同級生から井戸に突き落とされ、「ここから這い上がれたら全てをあげる」みたいなことを言われる話。

    何がしたいのか知らないが、私はこういう「とってつけたような何となくの異常性」みたいなものが大嫌いで、申し訳ないが、全てがどうでもよかった。

    だいたいなあ、おそらく大多数の読者の意見を代弁して言うけど、「憧れの同級生」、不細工すぎるだろ。
    そりゃ人には好みというものがあることは否定しないが、そういう心理的なレベルの話ではなく、あくまで作中では客観的な美人として描かれている人間が明確に不細工だというのは、漫画としては致命的である。

    主人公が突き落とされたのが井戸だけに、私はいつか貞子が出てきてこの作品の全てを混沌に落とし込んでくれることを期待したが、当然そんなことは起こるわけもなく、ただただ退屈な時間だけが過ぎていった。

    • 6
  2. 評価:3.000 3.0

    得るものは金、失うものは何?

    父親の会社が倒産し、学費を稼ぐ必要に迫られた主人公は、飲み会に参加して報酬を得る、というバイトを始めるのだが…という話。

    こういう「転落系」の漫画は、「闇金ウシジマくん」を水で薄めたみたいな作品ばかりで、リアリティーも迫力も何もない、ということが多いのだが、「転落」の過程における心理に関しては、なかなかリアルに描かれていたのではないかと思う。

    「若さと美しさを効率よく金に換えて何が悪いの?」
    それが彼女の陥った「理屈」だが、実際問題、この理屈を看破することは難しい。
    ただ、私が思うのは、その「交換」は、物々交換のような単純な一対一の交換ではない、ということだ。
    自分では「交換」と思い込んでいるその過程で、目に見えにくい諸々を失っていることに、彼女は気づいていない。
    自尊心だとか、金銭感覚だとか、価値観だとか、何を幸福と感じ得るかという感受性だとか、そういったものを磨り減らし、損ない得るのだ、という覚悟や危機感がない。

    そういえば、ウシジマくんが言っていた。
    「簡単に得た金は、簡単に使う」ってね。

    • 14
  3. 評価:4.000 4.0

    良質な「大人のための」ホラーアンソロジー

    「極上」とまで言えるかは微妙だが、良質な「大人のための」ホラーアンソロジーである。

    いい意味で、子どもにはわからない、人生の酸いも甘いもというか、ある程度の経験を重ねてきた大人にこそ刺さるタイプの話ばかりである。
    ゾッとする、というよりは、切なさが身に染みる、という話が多いのも、大人向けかな、と思う。

    各話、粒揃いだが、私は田村由美による話が一番気に入った。

    余談になるけれど、「大人のための」とは書いたものの、こういう作品を子どもが読むことを「子どもにはわからないよね」と切って捨てるのも、違うな、と思う。
    昔、確かウルトラマンの制作者サイドの誰かが言っていたと思うのだが、子ども向けだといって、「子どもにもわかる」ことだけで作るのは、違うのだ、と。
    確かに子どものときには「わからない」のだけれど、それが一種の「引っかかり」として心に残り、大人になったときに、「あれはこういうことだったのか」と花開く、子ども向けの作品には、そういう側面があるべきだ、と。
    私はそれに全面的に賛同するし、子どもの頃に読んだホラー漫画の中に、そんな作品が確かにあったよな、とも思う。
    そういう意味で、子どもにも読む価値はあるんじゃないかな、と思う次第である。

    • 27
  4. 評価:2.000 2.0

    浅はかな生と死

    自殺を禁止する法律、通称「抑死法」が成立した社会で、自殺志願者(死願者)を止める「抑死者」の活躍を描く話。

    申し訳ないが、全てが薄っぺらい。
    軽々に論じられるはずのないテーマを、あまりに軽率に描いてしまっている、というのが率直な感想である。

    だいたい、「自殺を禁止する法律」という設定からして緩すぎる。
    「禁止」って、それを破ったときにどういう罰則があるのか、例えば死んだ人間の財産が没収されるとか、遺族にペナルティーが科せられるとか、そういう描写は一切ない。
    単に「自殺はいけませんよ」というだけなら、それは単なるスローガン(まあスローガンですらないが)であって、法律ではない。
    そういうことを含めて、何かと浅はかさが露呈されており、まるで入り込めなかった。

    • 4
  5. 評価:3.000 3.0

    寄生獣の影響

    母星を追われた異星人が、地球人に化けて「同化」を目論む、という話。

    良くも悪くも、思いっきり「寄生獣」の影響を受けている。
    ストーリー然り、絵柄も然り。

    ベースは完全に「寄生獣」なのだが、序盤から異星人が人間の子どもに愛着を感じるヒューマン系のアプローチと、ちょっとコメディー的な路線を含むのが、まあ一応、アイデンティティーではあるだろうか。
    実際、読んでいるときの感じとしては、「パクリ」という悪印象はそれほど受けなかった。

    ただし、どういったって「寄生獣」と比較するなというのは無理な話だし、そうすると、修行不足かな、という感は否めない。

    • 3
  6. 評価:2.000 2.0

    見世物の域を出ない

    コンビニでよく売っているような、有象無象の「見世物」的な犯罪実録漫画のひとつ。
    こういう漫画は大体においてそうなのだが、圧倒的にリサーチが足りない。
    ネットで5分で拾えるレベルの情報しか得ようとしていない。
    私はそういう姿勢が嫌いであるし、申し訳ないが、わざわざ読むようなものでもなかった。

    話のラストで不意な注意喚起、「あなたのすぐ傍に犯罪者が…」みたいな空気を出しているが、とってつけたもいいところで、何の迫力もない。

    ただまあ、これより少し前に読んだ別の犯罪実録漫画があまりに酷かったせいで、読んでいてある種の安心感すら覚えた。
    全ては相対性の中に存在しており、ときどきアワやヒエを食べることで白米のありがたさを思い出すようにして、私は生きている。

    • 4
  7. 評価:1.000 1.0

    知りたくなかった!貴様の存在をな!!

    誤解を恐れずに言えば、私は猟奇事件が大好きである。
    とにかく異常なほどに興味を惹かれる。
    (これは多分、生まれて初めて本当に好きになった映画が「セブン」だったことが影響していると思う。)
    私のような読者ほど、本作を読んで、怒りが込み上げてくると思う。
    インターネットで適当に拾った事件の概要にふざけた絵をくっつけて、それが作品であるかのような顔をする、ふざけるなと言いたい。
    やるなら、真面目にやれ。

    信じられないのは、この低レベルな事件紹介を、終始「茶化して」やっていることだ。
    今まで色んな実録事件モノの漫画を読んできて、安っぽい野次馬根性や興味本位を煽るような作品に何度も苛立ちを覚えてきたが、そのような作品群ですら、本作に比べれば数段マシである。

    私は道徳心とか倫理観といったものが、通常の人間に比べて大幅に欠落している自覚があるが、その私ですら、この漫画のあまりの無神経さには吐き気を催した。

    「知りたくなかった」とタイトルにある。
    が、私には知りたくない事件などない。
    そのくらいの覚悟は持って生きている。
    しかし、この漫画の存在自体は、心の底から知りたくなかった。

    • 12
  8. 評価:2.000 2.0

    普通にやってんじゃねえよ

    10万円で3分間だけ死者を生き返らせる、という設定のオムニバス。

    設定自体は悪くないと思うが、特別な感動はなかった。
    何か薄っぺらいな、とか、もっとドラマチックに出来たんじゃないかな、とかいう引っかかりは、往々にして残った。

    あとは、個人的な好みの問題かもしれないが、作品のテーマからすると、メインキャラクター2人の「健全さ」がどうにも引っかかった。
    片方が女子高生という設定もわけがわからないし、彼女が明るく、うるさく、鬱陶しい。
    仮に死者を3分だけ生き返らせるなんて職業があるとしたら、それに携わる人間はどういったってある種の影や業を引き受けざるを得ないだろうが、そんなもの、欠片も感じさせない。
    禁忌、邪教の類だろ。
    もうちょっと何か背負えよ、普通にやってんじゃねえよ、と思った。

    • 4
  9. 評価:5.000 5.0

    全霊で追う二兎

    評価の低さに半ば怒りを感じて力説したい。
    この漫画はもっと評価されなきゃおかしい。

    カルト宗教みたいなことをやっている殺_人一家に生まれた、漫画家志望のオタク少女。
    頭空っぽのハンサムな少年に恋をして、彼を事故から救ったことで、好意を持たれるのだが…という話。

    何が凄いって、ホラーとラブコメの両方に全霊で振り切っているところだ。

    別の漫画のレビューで、私は「オカルトをラブコメの道具にすんなや」という意味のことを書いた。
    ラブコメの「味つけ」にホラーを用いるなんて、邪道だ、破廉恥だ、と硬派なホラーファンの私は思ったのだ。

    また、基本線をホラーにする場合、原則、ラブコメの文脈は邪魔になる。
    ホラー映画だって、いちゃつく男女は真っ先に消されるでしょう?

    ところが本作は、そのどちらでもない。
    ホラー要素のあるラブコメでも、ラブコメ要素のあるホラーでもない。
    ホラーがラブコメを引き立て、ラブコメがホラーのインパクトを強化する。
    ガチガチのホラーであり、ベタベタのラブコメである。
    こんな作品、ないぞ。

    ラブコメ、ホラー、どちらの文脈に乗っかって読んでいても、不意に裏切られる。
    ディズニーランドの「イッツ・ア・スモール・ワールド」と富士急のお化け屋敷を行き来しているような異様な感覚、その独特のトリップ感は、他の作品では味わえない。

    まあ、評価されにくいのは、何となくわかる。
    要するに、ラブコメ、ホラー、どちらの読者層からもそっぽを向かれたのだろう。
    ラブコメファンがこんなものを支持するわけがないし、ホラーファンはホラーファンで「何か違う」と感じてしまうのだろう。

    二兎を追う者は、という。
    だが、そんなことは百も承知で、覚悟と愛情を持って二兎を全力で追う、私は本作をそういう作品だと思った。

    「死人の声をきくがよい」という漫画のレビューの中で、私はこの作者を、現代における犬木加奈子の後継者ではないか、と書いた。
    けど、はっきり言って、犬木加奈子ですら、こんな漫画は描けなかったと思う。

    • 13
  10. 評価:2.000 2.0

    対象年齢

    私の勝手な先入観で失敗しているので申し訳ないのだが、思っていたよりも作品の対象年齢がだいぶ低かった。
    小学校のときに読んだらまあまあ入り込めたかもしれないが、これ、大人が読むにはちょっときつい。

    絵柄はそれほど子ども向けという感じではないが、それ以外の全てが、圧倒的に幼い。
    大人が読んで子ども時代のノスタルジーを感じる、という種類の作品ではなく、嫌な言い方をすると、大人になってこんなもの、恥ずかしくて読んでいられない。

    本当に素晴らしい作品は、仮に子ども向けであっても、大人にも何かを感じさせるものだ。
    子ども向けの作品と、子ども騙しの作品は、違う。
    私はそう思うから、どうしてもこういう作品を評価できない。

    • 2
ネタバレなし:全ての評価 41 - 50件目/全407件

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