4.0
奇妙なリアリティー
パパ活、婚活、という現代的な題材を扱った漫画だが、そのリアリティーは、ちょっと独特である。
ただ現実をなぞって、その暗部を晒す、というような漫画ではない。
特に、一話目のパパ活のエピソードは、本当に単純なリアリティーを追求するならば、この展開は「ナシ」だろ、と思った。
「現実のトラブル」の顛末としては凝りすぎているし、練りすぎている。
現実はもっと単純に醜悪であり、そうであるがゆえに、恐ろしい。
しかし、である。
見方によっては、現実に既に起きていることを模倣して描くだけならば、フィクションとしての価値なんてどこにあるんだ、ということになるかもしれない。
あくまで、フィクションならではのことをやりながら、それでもリアリティーを損なわない、というのが、作者の腕の見せ所なんじゃないかしら、と。
この漫画からはそんな意気を感じたし、それは全面的に支持したいと思った。
そして、フィクションにおけるリアリティーとは何なのか、ということをあらためて考えた。
少なくともそこには、「出来事としてのリアリティー」を超えて、現実を生きる人間の感情や本質を切り取る正確性が不可欠なのだろうと思う。
そういう意味では、間違いなく、リアルな作品だった。
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大人の問題提起シリーズ かわき