4.0
半分、青い。
子供の頃は、大人になったら、大人らしくなるのだと思っていた。現実は…精神年齢社会性18歳くらいで止まったまま、必死で大人を演じているような日々。多分、奈央と里村も、そういう感じなんだと思う。
だって、「賭けからはじまるサヨナラの恋」が、あまりにも焦れった過ぎて、まるで高校生かよって。大人だったら、もう少しスマートにって思いますが、先に述べたとおり、意外とみんな脳内は、経験不足の青二才。まあ、その中でも一番あほガキなのは、里村に賭けを強いた、営業部のパワハラ三人組。給料泥棒と書いた熨斗を付けて、どこかにとばしてしまいましょう。おそらく、うっす〜い生き方しかしてこなかったんだろうな。人は経験した分しか、成長できないからね。
ただ、元凶はパワハラ三人組であっても、「賭け」を選んだのは里村だし、「サヨナラ」を選んだのは奈央。そして、里村は自分の「嘘」に苦しみ、奈央は「恋」に苦しみます。読者は、全てを知っているのに、主役二人は、互いに気持ちを探り合い、空回り、すれ違う…まるで、昔流行ったトレンディードラマ?月9?を観ている気分。
大人には属しているけれど、まだまだ半分、青い…というか、人間、恋に関しては、いつまでも青い…そんな甘酸っぱい気持ちにさせてくれる、なかなかの良作です。
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賭けからはじまるサヨナラの恋