Mayayaさんの投稿一覧

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評価3 22% 381
評価2 4% 73
評価1 2% 27
61 - 70件目/全1,047件
  1. 評価:5.000 5.0

    最後にはそれが真実に…

     登場人物はそれなりに多いのに、結局はこの物語、ヒロインのローゼン・ウォーカーとヒーローのイアン・コナーの心理戦二人芝居、「船」という閉ざされた空間を舞台に、二人のひりひりするような駆け引きが繰り広げられます。嘘をついているのはローゼンかコナーか、騙されているのはローゼンかコナーか、それとも読者なのか、物語が終盤に差し掛かっても落としどころを読み切れない、本当の意味での「続きが気になる」作品です。
     実はこの二人、それぞれとある事情で、出会う前からお互いを認知していました。つまり、出会うべくして出会った「運命の二人」といえるでしょう。
     最終局面で主人公の一人が、もう一人に語りかけます。「この嘘がこの先も永遠に続くように…」「嘘をつき通して 最後にはそれが真実になるように…」タイトルに込められた想いが、一気に溢れ出した瞬間でした。
     全80話完となっていますが、実際は本編が75話までで、残りは後日談。あれだけ心理劇の様相を呈していたのに、最終話近くになってファンタジー要素強めに…?これに関しては、賛否両論あるようです。従って、外伝後日談も、現実なのか、夢なのか、ちょっと不思議な雰囲気。骨太の物語を求めるのなら75話完結、ファンタジーを期待するのなら80話完結と捉えたほうが良いかもしれません。あ、これだけ意味深に書きましたが、星5ですよ〜。

    • 3
  2. 評価:4.000 4.0

    不器用ツンデレ公爵vs不器用天然侯爵令嬢

     不器用なヒロインと不器用なヒーローが政略結婚したら、世にも不器用な物語が出来上がりました、ちょんちょんでおしまい…ってぇそれじゃあ、せっかくの日車メレ先生の格調高いジレきゅん世界を楽しめない。幸せすぎる「末路」(結末なんて生易しいものでわなくてー笑)がどれほどのものか、最後まで見届ける価値はありそうです。
     とかくこの手の物語、ヒーローかヒロインのどちらかは一般的なバランス感覚を有しているものですが、この二人、王家に次ぐ身分のせいか教育のせいか、どうも思考と行動がとんちんかん。特にヘルベルトの好きな相手に対するポンコツぶりは、目を覆いたくなるような?惨状です。こんな一途で不器用で愛おしいキャラを、よくぞ誕生させてくださった日車メレ先生に拍手喝采です。
     いろいろ不器用なカップルを見てきましたが、多分この二人が、トップ・オブ・ザ・天然不器用。カテリーナとヘルベルトが、どうやって間合いを詰め「末路」に辿り着くのか、しばらく高みの見物と参りましょう。

    • 1
  3. 評価:3.000 3.0

    残念な二人←早く成長してくれっ!

     冒頭からヒロイン三住歌恋サン、イタい…イタ過ぎる…。32歳の彼氏ナシ、バースデーぼっちを嘆いているけれど、そもそもマッチングアプリで誕生日匂わせて…って時点で、沈没の予感しかない。更に、ここまで仕事を頑張ってきた自分を、ディスってんのも残念。32歳だからこそ、見栄張って、カッコつけて、自分の人生謳歌してますって体を貫き通してほしかった…。
     一方、ヒーロー瀬尾隆之介クンも、自分的にはかなり残念。満員電車に耐えられないからと高級車での送迎付き、仕事は適当、そしてモテることを自覚している恐怖のチャラ男気質…どこの会社のお坊ちゃまよっ!💢ただし、この彼の姿が本当の「彼」なのか、そこは審議の余地ありです。この男、読者や歌恋に見せている以上のものが、何かあるかも?
     今のところ、ただただ残念なクズっぷるですが、そこは主人公ポジということで、一回りも二回りも素敵に成長していただきましょう。それにしても真亜子、鬱陶しいな(笑)

    • 2
  4. 評価:5.000 5.0

    「再生魔法」…灯台下暗し設定だった!

     異世界転生ではなく、逆行、回帰、憑依なんかでもなく「再生」…うん、これは新鮮!灯台下暗し設定でしたね。これなら、同じ時間軸で、同じ相手と「やり直す」ことができる。とってもとっても不幸だった分だけ、とってもとっても幸せになれる。原作とやらにも振り回されず、生きたいように自分の生き方を選べる。ある意味、本当の再生物語だと思います。
     テオヴァルドの強い想いと再生魔法によって、体が再生したところまでは良かったけれど、若返り過ぎたヒロインパトリシア(記憶ありー当たり前か笑)。でも、全くの別人として生き直すことによって、再生前の人生に捉われることなく、客観的に周囲を観察できているので、結果オーライ。前回のパトリシアのままだったら、父アルヴェーン伯爵の本音も、なかなか知る機会がなかったでしょうから。ただ、ろくろく愛や恋を経験せずに「命を落とした」ので、そっち方面に関しては、うまく立ち回れないのも事実。王となったテオと補佐官となったパティとのもだもだ駆け引きが、どうにもじれったくて、ニマニマしてしまいます。
     はっきりいって読者の興味は、いつパティが正体を明かすのか、そして、どんな形でテオと結ばれるのか、その一択(二択?)。残念ながら、テオの地位を狙う一味の存在も、ちらほら見え隠れしていますが、それでも死を乗り越えてやり直しの機会を与えられた二人、きっとハピエンを迎えることを信じて、星5です。

    • 15
  5. 評価:5.000 5.0

    フルカラー化による使用pt差の考察

     モノクロ版で先行している作品のフルカラー版です。優れた治癒能力を持っていたが故に滅ぼされた慈一族の生き残りである凜風と、皇后であった母の命を奪われた第一皇子昊天とが、共通の目的のために「契約結婚」をして、ラスボス現皇后とその周辺下衆どもと、命をかけて闘うお話です、ざっくりまとめると…。
     詳しいストーリー展開のほうは、モノクロ版にお任せするとして、ここで気になるのは「フルカラー化による5pt差は是か非か」ということ。フルカラー化によって、目も当てられない状態なることはままありますが、幸いこちらの作品は大丈夫。感情の高揚によって色が変化する凜風の瞳の様子もよく分かるし、昊天の感情の起伏や、後宮の煌びやかさも伝わり易くなっています。それを理解した上で、5pt⤴️でもフルカラーverの購入を続けるのなら、こちらはオススメ。とりあえずリーズナブルにストーリーだけでも、というのならモノクロ版でも十分楽しめます。さて、どちらと「契約」を続けますか?

    • 2
  6. 評価:4.000 4.0

    見捨ててくれてありがとう!だよね?(笑)

     軍服姿も凛々しいヒーローのローレンス、美しいドレス姿のヒロインリリアーヌ、その左手薬指に光る大きな石が嵌め込まれた指輪、そして、お互いを見つめ合う二人の熱い視線…プロローグでのネタバレありがとう♡おかげでこのお話は、安心して読めるタイプの作品であることが分かります。だから、伯爵家でのリリアーヌへの酷い扱いも、我慢してやり過ごすことができました。
     ある意味、マザコンもどきボクちゃん伯爵マテオに、イヴォンヌがいてくれてよかった。貴族の義務とやらで、後継ぎを産むことを強要されてたら、それこそ後が面倒くさい。だから、伯爵様、見捨ててくれてありがとうって言っておけばいいんです、リリアーヌは(笑)
     この先気になるのは、色ボケ年の差馬鹿ップルに相応の報いがあるかということと、リリアーヌが後腐れなくマテオと離縁できるかということ。紆余曲折はありそうだけど、多分ローレンス様が上手くやってくれるはず!冒頭のシーンのような、幸せそうな二人に早く会いたいです。

    • 4
  7. 評価:5.000 5.0

    恩讐の彼方に

     人間とは、かくも弱いもの?ヒロインリーザンは、両親の命と引き換えにヒーローエゼカイルの命を奪わんとする陰謀に手を貸し、無敗の英雄エゼカイルは視力を失ったことで酒と薬に溺れ、引きこもりの生活を送る日々…。そこには、正義も、理性も、常識さえも存在しません。
     それでも、リーザンは償いのため、「ローズ」としてエゼカイルの側にいることを選び、エゼカイルは復讐のため、自分を陥れた「侍女」を探し出すことに全てをかけ始めます。ある意味、二人とも新たな一歩を踏み出した訳ですが、そのなんと皮肉なことか…。エゼカイルの視力が失われているからこそ成り立つこの関係は、砂上の楼閣よりも危ういものとしか感じられません。
     この二人、どうすることが正解か…倫理的には、リーザンがいち早く自分の罪を告白して…なのでしょうが、それができる勇気があったなら、そもそも「ローズ」にはなっていないはず。ク◯兄アケナウスの末路なんざ興味はないし、エゼカイルの視力は、おそらく元に戻るのでしょう。そのとき「真実」を知ったエゼカイルは、どんな選択をするのか…今後の展開に興味は尽きません。
     事情はどうあれ、罪は罪。「リバース」史上最高に拗れているこの二人ですが、それでも恩讐の彼方でリーザンとエゼカイルが見る景色は、幸せなものであってほしいと願う自分、脳内お花畑なのでしょうか。

    • 7
  8. 評価:5.000 5.0

    こんなの欲しかった!ぷちっとをポチッと

     本編中にマクシーやリフタンが、時々ファンシーに変化することがあって、その登場コマが無性に大好きなのですが、よもやよもや「そこ」だけで構成されたこんな作品が登場したなんて…オークの樹の精霊よ、ありがとー!♡そして、後悔のない10pt…これは、間違いなく「買い」です。
     いつもの登場人物が、ほっこりキャラになっているところが魅力的ですが、同時に読者があれこれ想像していた奥の話も再構築されていて、満足度アップ⤴️もう一度読み返したり、これからの展開の中であれこれ想像したりで、楽しみ方の幅も広がりそうです。
     願わくば、3話で終わらず、もっともっとスピンオフって欲しいかも…。ちなみにマクシー、赤と緑の色はリフタンに最高に似合っていると思うよ(笑)

    • 61
  9. 評価:3.000 3.0

    このヒロイン、意外とポンコツにつき…

     タグに「ラブコメ」とありますが、確かに画が美麗の割には、ズッコケ要素多め。それも、ヒロイン書意の空回り一人芝居が、主な要因。この一見しごでき女子、実は結構ポンコツです。
     まず、記者生命を左右するかもしれない重要なインタビュー相手の顔を知らない…そのせいで、千載一遇のチャンスを棒に振っています。準備期間は十分にあったんだから、事前になんとか調べとけよ。なりすましだったら、どーすんの?
     また、ライバル記者仲間に、自分のアポや取材内容を抜き取られている。以前も同じ手を使われてるんだから、もう少し身辺に気を配って、情報漏洩を防いだら?
     そして極めつけは、女を前面に出して時宴にインタビューしようとしたこと。いくら復讐のための結婚を目論んだにしても、仕事の場に持ちこんじゃダメでしょ!これのどこが敏腕記者なのぢゃ?そもそもクズ元カレ星州なんぞのために、ランク上の男と結婚して見返すという発想自体、負け犬思考で好きになれない。
     これから絵に描いたようなラブコメ路線が展開されそうですが、このままの書意なら、例えこの作戦がうまくいってザマァできても、ちょっとモヤモヤ…ヒロインとして、外見だけでなく、内面も強く美しく成長することを期待しています。

    • 3
  10. 評価:5.000 5.0

    「アデリエンの詩」が示唆するもの

     実の父親から虐げられて育ってきた公爵令嬢マクシミリアン。彼女が吃音であることは、決して本人の努力不足のせいではありません。現代日本の基準なら、確実に断罪されるであろう父クロイソ公爵も、この世界では強き権力者なのだから、どうにも手に負えない…⤵️
     物語の大きな柱は二つ。リフタンとマクシーのどうにもむず痒い拗らせ両片想いの行方と、自己肯定感・自己有用感皆無のマクシーの、自立と成長の軌跡というところでしょうか。無骨ながらも真っ直ぐに向けられるリフタンからの愛で、美しく花開いていくマクシーの姿には、目を奪われっ放しとなります。また、アナトールの役に立ちたいと必死で魔法を勉強する様に、彼女の人間としての成長を感じます。まさに愛と成長の物語。
     ところで、タイトルを「オークの樹の下」とした理由が気になっています。はじめは、カリプス城にあるオークの木のことかと思っていましたが、実はもっと深い意味がありそう…。「アデリエンの詩」に登場する英雄ウィグルとオークの樹の精の伝説が、リフタンとマクシーに重なって仕方ありません。二人が幸せになる結末しか受け入れたくないけれど、「アデリエンの詩」が二人の未来を示唆しているとすれば…この先、まだまだ試練の日々が続きそうです。どうぞ甦ったオークの樹の下で、幸せな二人の姿を見られますように。

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