5.0
爆誕!腹黒聖女(笑)
悪女と聖女が入れ替わって…というお話は、他にもあるけれど、悪女も聖女もまともで、互いに入れ替わった現状に満足しているパターンは、そうそうないかも…。この物語、新しい視点の予感がします。
ヒロインの「悪女」カサンドラは、両親の無関心ゆえの「悪女」で、根っからの「悪」ではない。むしろ、生き残るために「強さ」を身に付けなければならなかった、サバイバーです。だから、入れ替わり相手の聖女エリアナと自分のために、毅然とした態度で難題に立ち向かい、一つ一つ解決していく様子が、小気味良いのです。カサンドラ、悪役公爵令嬢として生き抜いてきたことが、とっても役に立っているね。
もう一つ面白いのが、今のところ、ヒーロー候補が見当たらないこと。取り敢えずの候補は、枢機卿のロレンソでしたが、腹に一物ありそうで…こりゃ、女性の自立物語として進んでいくケース?下手な恋愛要素を組み込むよりも、カサンドラとエリアナの友情物語を軸に、くだらない連中をバッサバッサと切り捨てていく展開のほうが、面白いかもです。
なぜ、悪女カサンドラと聖女エリアナが入れ替わったのか…それは、二人がもっている赤、青それぞれの「神聖力」と、何か関係があるのかもしれません。このまま入れ替わりが続くのか、それとも…あまり読者を舐めない展開を期待して、星5です。
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7
あまり聖女を舐めないことね