5.0
二番煎じぢゃありません
「いつわりの愛」と比較して、キャラクター設定が似ている?そう言われましても、あちらは原作者さんあってのストーリー展開ですし…。ヒーロー、ヒロインの顔が同じ?そりゃ、一番魅力的に見えるキャラって、同じようなデザインになっちゃうから…。大ヒット作を生み出した後の、次の作品に向けられる世間の目の、何と熱く、厳しいことよ。何十年経っても完結に至らない、あの作品やこの作品の作者さんの胸中、お察し申し上げます。
それにしても、この時代の女性の「選択できない」立ち位置については、いつも焦りを感じます。借金?←相続放棄するし。親戚宅で下働き?←労働に見合った賃金を貰えないなら、転職するし。従妹からのいじめ、パワハラ?←証拠を集めて訴えてやるし。結婚・出産←したきゃするし、したくなきゃしないし。女性を護るためのシェルター、生活保護、職業訓練、奨学制度等、様々な選択肢がある現代と比較して、寧々の生きた時代は、「身売り」か「結婚」。現代の“当たり前”は、決して当たり前ではないと、改めて感じます。
こんな価値観の中で育った、ましてや結婚は家同士のものであった時代に、「子づくり」が目的で始まった鮫島と寧々の結婚。単なる溺愛モノ(後半)で終わるのか、それとも、一個人としての寧々の成長を、応援する筋書きになっていくのか、興味は尽きません。
とはいえ、予定調和、安全安心ストーリーは大好物。千代子一家がざまぁされて、小梅子が幸せになって、旦那さまが過去を振り払って、寧々が愛されまくるという展開に、全く異議はございません。ヒロイン寧々は、誰の幸せを願うのでしょうか…ケイタ先生、期待しております!
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寧々の結婚~望まれぬ花嫁は幸せを願う~