4.0
大正レトロ風昼ドラ展開もまた楽し♡
ヒロインは虐げられた没落貴族令嬢、頑ななヒーロー、政略結婚しなければならない事情、金のことしか考えない両親、邪な思いを抱える義兄、横恋慕し続ける令嬢、それを煽る腹黒い義母…まあ、ざっと挙げただけでも、こんなにネガティブ要素に溢れている、どろっどろの大正レトロ版昼ドラ風物語です。海月先生の画がサラッとしているため、そこまで重苦しく感じないのが、救いかな。
それにしても、大正時代の貴族令嬢って、本当に大変。さっさと自立して家を出たら?って言いたくなるけれど、それは現代の感覚。限られた条件の中で、一生懸命努力するヒロインハルの姿は、健気です。これじゃあ、堅物頼純サマだって、絆されてくるよねぇ。でも、悲しいかな、それが恋心だって、なかなか気付けない純情ヘタレな二人です。
期限及び条件付き政略結婚から始まった頼純とハル…共に過ごす中で、相手のことを知り、恋心が生まれたって、別にいいじゃない!大正浪漫す。そして、愛はなくても子どもは孕めるけれど、やっぱり子どもは、愛の中で生まれてきたほうがいい。その日が来ることを固く信じて、もう少しこの焦れ焦れレトロな二人を見守っていきたいと思います。
-
0
偽りの花嫁は愛を孕む