ソムタム田井のコスプレリポート:「ズゴック」コスプレ 体の向きに合わせて動くモノアイ!
配信日:2024/11/24 20:01
コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
8月に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催され、2日間で約26万人が来場した世界最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット104(コミケ104)」で撮影、インタビューした、「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」のマイティーストライクフリーダムガンダムに扮(ふん)するなつはさん、ズゴックに扮するガンドくん(衣装制作:白飯生活さん)を紹介する。
これまでにも人間サイズで、フリーダムガンダムやエヴァンゲリオン初号機などのコスプレに挑戦してきたというなつはさん。それらの衣装は造形上、小回りが利かず、ほかのレイヤーやカメラマンと交流しにくかったそうで、今回はそうした点の改善に注力したと話す。
「今年公開された映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に合わせて作り込んできました。ガンダムのコスプレ衣装の制作は2回目ですが、今回は“歩きやすさ”と“視界の広さ”にこだわって、多くの方とコミュニケーションを取りやすいように仕上げたところがポイントです。自分以外の人には着ることのできないワンオフのコスプレになっているのも肝ですね。翼の部位は展開可能なものと取り替えることができるので、さまざまなポーズで機体の魅力をお届けできるんじゃないかなと思っています」
ズゴックの人間サイズコスプレを披露するのは、小学2年生のコスプレーヤー、ガンドくん。こちらの衣装を制作した白飯生活さんによると、子供の体型に合わせても不自然にならないよう、全体のバランスを調整した点がこだわりポイントだという。
「ズゴックには明確な頭部がないので、全体のバランスに気をつけました。SDに合わせると小さ過ぎになり、リアルサイズに合わせると胴と脚の長さのバランスが取れないため、子供のサイズに合わせたフォルムを割り出し、そちらに落とし込みました。腕や脚は内側を包まずにU字にして、ポージングの可動域を確保できるようにしています」
そのほかにも、モノアイやツノといった各部位の造形にもこだわりがあると話す。
「モノアイは体の傾きで動かせるよう、頭部内側にレールを仕込みました。シャア専用ズゴックをベースにしつつ、ツノ、腕のシールド、腰パーツを脱着することで、SEED版ズゴックへの換装ができるようにもしております」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB