松田颯水×小松未可子:アニメ「科学×冒険サバイバル!」インタビュー 自由研究の思い出 収録は体力勝負?
配信日:2024/10/12 7:31
人気学習マンガ「科学漫画サバイバル」シリーズ(朝日新聞出版)が原作のテレビアニメ「科学×冒険サバイバル!」が、NHK・Eテレで10月から毎週土曜午後6時25分に放送されるている。手に汗握るストーリーを楽しみつつ、地球、生物、人体、自然災害など科学を学ぶことができる人気学習マンガで、累計発行部数が日本国内で1450万部、世界で3500万部を誇る。2020、21年に劇場版アニメが公開され、初めてテレビアニメシリーズが放送されることになった。どんな困難に立たされても「絶対に諦めない!」と奮闘する“サバイバルの達人”ジオたちと、“サバイバルの天才”ダイヤたちが、仲間と共に勇気と科学でピンチに立ち向かう。劇場版アニメに続きジオを演じる松田颯水さん、テレビアニメシリーズで初登場となるダイヤを演じる小松未可子さんに、同作や科学への想いを聞いた。
◇これは命がけだぞ!
ーー作品の印象は?
松田さん 劇場版の前にPVのためのオーディションのお話をいただき、そこで初めて作品に出会いました。オーディションまでにあまり時間がなくて、あまり情報がないまま収録に臨んだのですが、大きな生き物にびっくりしまくるPVでして、これは命がけだぞ!と感じていました。その後、じっくり原作を読ませていただいても、これは命がけだぞ!となりました。
小松さん 私が小学生の時はなかった作品ですが、もしあったら、ハマっていただろうなと思いながら、原作を読んでいました。ダイヤたちは、ジオたちと違う冒険の仕方をしていて、知識担当の弟のキュリもいるのですが、基本的にはパワーで押し切ります。ポジティブなオーラがあって、彼女の明るさで全部引っ張っていきます。冒険自体は命がけですが、それすらも楽しみます。ギリギリのところも笑顔で乗り切りますし、見ていると生きるエネルギーをもらえます。
ーー大人も楽しんだり、勉強になったりするアニメになっています。
小松さん 「昆虫世界のサバイバル」では、ダイヤたちが小さくなって、大きな昆虫に追いかけられます。昆虫の知識がたくさん出てきますが、知らないことだらけでした。子供の時は昆虫を触っていたけど、大人になると昆虫への苦手意識が強くなってしまいましたが、知識を得ることで歩み寄れるんじゃないかな?と感じていました。子供の頃はバッタを捕まえたり、ダンゴムシを集めたりしていたんですけどね。大人目線でも楽しめますし、子供と一緒に見られるアニメです。
松田さん 「異常気象のサバイバル」の冒頭、サバイバルが始まる前に、食べ物が詰まった時の対処法を紹介するのですが、いきなり勉強になるんですよね。大人も知らない役に立つ知識がたくさんあります。
ーー子供の頃、理科の授業で印象に残っていることは?
小松さん 実験は好きでした。シダ植物を持ってくる課題も楽しかったです。家の庭を探したらなくて、下校中に探したり。
松田さん 細胞を点描したのをよく覚えています。
小松さん そんなのあったの?!
松田さん 顕微鏡で細胞を見ながら点描したんです。自分の髪を顕微鏡で見たのも楽しかったです。髪が太い自覚はあったのですが、比べてみたら本当に太くて! 生命力のある髪だったんです。日常に紐づくような授業が好きでした。
ーー自由研究の思い出は?
松田さん パンダが大好きで、パンダの生態を調べました。唯一覚えている知識は、赤ちゃんの時は毛がフワフワだけど、大人になると、油分を含んで硬くなることです。
小松さん 私は日本の祝日をまとめました。今だったらネットで調べると分かるんですけど、図書館に行って由来を調べました。自分でアイデアが出なかったから、おそらく母親がいくつかアイデアを出したうちの一つだったんでしょうね。合同自由研究のような授業も記憶に残っています。興味のある国の気になることを調べる自由研究で、私のグループはギリシャを挙げて、ギリシャの肉団子を作ったんです。
松田さん すごい! 面白い!
小松さん ギリシャの肉団子はソースが独特で、ジャムやヨーグルトを付けるんです。そうやって異文化に触れていました。この作品も自由研究に向いていますよね!
ーー大人になった今、研究したいことはある?
松田さん 静電気を発生させるバンデグラフを使ってみたいです。子供の頃は、勇気がなくてあまり触れなかったんですけど、今やってみたいです。
小松さん 髪をバキバキに固めると、髪が立つのかな? 調べたい!
松田さん 自転車をこいで発電するのもやってみたいですね。
小松さん 大変そう! ダイヤたちは「恐竜世界のサバイバル」に挑むので、恐竜のことを調べてみたいですね。私が子供の頃とはティラノサウルスの姿が違っていたり、いろいろアップデートされているじゃないですか。恐竜に関する知識がないので、恐竜展にも行ってみたいです。
◇ジオとダイヤは真逆?
ーー松田さんがジオ役のオーディションを受けたのは6年ほど前で、声優人生で初めての主人公役に抜てきされました。「科学×冒険サバイバル!」への思いを教えてください。
松田さん 「松田さんは、ジオ君と一緒に走ってください」といろいろな方が信頼してくださったので、それを絶対に裏切りたくないという気持ちがあります。テレビアニメでもジオ君を任せていただき、やるぞ!という強い気持ちが改めて生まれました。原作が好きだったり、映画館に行って応援してくれたりする皆さんが支えてくれたから、テレビアニメにつながっていますし、皆さんの作品への愛を感じています。
ーー男の子を演じる中で意識していることは?
松田さん テンションが上がった時に高音になってしまい、女の子のように聞こえてしまうことがあるので、喜ぶ時、怒る時は、お腹よりも下から感情が湧き上がってくるような意識で演じています。格好いいシーンは、みんなが付いていきたくなるようなジオ君の魅力をちゃんと出せるようにしています。独りよがりにならないパワフルさを出そうとしました。サバイバルの知識を披露する時も僕に任せて!とみんなが付いていきたくなるような少年像を大切に演じさせていただいています。
ーー小松さんは今回、女の子役ですが、ほかの作品で男の子を演じたこともあります。
小松さん キャラクターにもよるのですが、男の子を演じる時、「しっかり地に足を付けた状態で立ち向かう」というディレクションをいただいたことがあります。感情的になるというよりは、お腹の底から湧き上がる底力をイメージすることがあります。
ーーダイヤを演じる際に大切にしていることは?
小松さん テンションですね。ジオと真逆なんです。「任せて!」と言った時、ダイヤは根拠がないけど、付いていきたくなる。根拠はないけど「大丈夫、何とかなるよ!」となるんです。お腹から声を出し、声を伸ばすことを大切にしています。
松田さん 声の伸びがすごくて、弧を描いているようなんです。
小松さん ダイヤとジオは、サバイバルの方法が違って、対照的です。ダイヤは変顔もしますし、エネルギーやパワーにあふれて太陽みたいな存在であることを意識しています。収録は少人数なのですが、逃げ回ったり、叫んだり、立ち向かったりと騒がしいです(笑)。体力勝負です!!
松田さん そうそう。体力勝負なんです。ジオチームも必死です!
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