機動警察パトレイバー EZY:新作誕生 紆余曲折の裏側 さらなる展開も? 「ぶっちゃんの部屋 パート1」

配信日:2026/05/26 22:47

アニメ「機動警察パトレイバー EZY」の第1章のスタッフトークイベント「ぶっちゃんの部屋 パート1」に登場した出渕裕監督(左)と真木太郎さん
アニメ「機動警察パトレイバー EZY」の第1章のスタッフトークイベント「ぶっちゃんの部屋 パート1」に登場した出渕裕監督(左)と真木太郎さん

 アニメなどが人気の「機動警察パトレイバー」の新作アニメ「機動警察パトレイバー EZY(イズィー)」の第1章のスタッフトークイベント「ぶっちゃんの部屋 パート1」が5月26日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催された。出渕裕監督、ジェンコの代表取締役社長の真木太郎プロデューサーが登場し、「パトレイバー」の誕生した経緯を振り返りつつ、新作が制作されることになった裏側を明かした。

 ◇「アーリーデイズ」はノリだった!?

 「パトレイバー」は、ゆうきまさみさん、出渕さん、伊藤和典さん、高田明美さん、押井守さんによる伝説のクリエーター集団「HEADGEAR(ヘッドギア)」から生み出されたメディアミックスプロジェクト。1988年に「アーリーデイズ」と呼ばれる6本のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)から始まり、ゆうきさんによるマンガ、テレビアニメ、劇場版アニメ、小説、オーディオドラマ、ゲームなどが展開されてきた。

 「アーリーデイズ」は、1988年4月~1989年6月に全7話が発表された。真木さんは当時、東北新社のプロデューサーとして、バンダイのプロデューサーだった鵜之澤伸さんと共に「アーリーデイズ」を手掛けた。

 真木さんは「僕は『アーリーデイズ』からやっている。バンダイが主導だったので、途中からですが。OVAの時代でした。劇場版の1作目もやっている。OVAが当たって、最初は6本だったけど、追加で1本作って、さらに劇場にいこうぜ!となった。(OVAは)レイバーが全然動いていない。予算の関係などもあったけど、(劇場版は)もっと動かしてほしいと押井さんに言った」と振り返り、出渕さんは「真木さんは映画を愛している。鵜之澤さんはテレビで商品を広げていく。それぞれの思いがあって、“劇パト1”は真木さんの功績が大きい」と語った。

 「パトレイバー」は当時、メディアミックスの最先端だった。真木さんは「当時のノリがあるんですよね。みんな30歳前後で、出せば売れる時代だった。そのノリでやっていた」と話すように勢いでプロジェクトが進んだところもあったようで、出渕さんは「ゆうきさんがサンデーで連載したのが大きかった。テレビを作る時もあれがあったから、伊藤さんがありがたがっていた」と話した。

 ◇「パトレイバー」は「長生きの秘訣」

 アニメの新作は2016年に発表された短編「機動警察パトレイバーREBOOT」以来、約10年ぶりとなった。出渕さんは、新作が制作されることになった経緯を「HEADGEARの権利で不明瞭なところを真木さんが整理してくれて、作れるようになったんです」と明かした。

 出渕さんは「(整理したことで)ほかにも広げることができる。真木さんは、海外でもできないか?と言っているし、『EZY』は基幹であって、違う方向性のものが生まれてもいい」、真木さんは「フランス版パトレイバーを作っている。『EZY』を作っているとき、メインキャラクターが変わり、ある程度のことを守れば汎用性があると気付いた」とさらなる展開も考えているという。

 「EZY」は、2017年の制作発表、2022年のパイロットフィルムの公開を経て、発表から約9年を経て、ついに劇場公開された。真木さんが「最初は60分、8本だった。海外ドラマのような連続ドラマをやろうとした」と話すように、紆余曲折があった。

 ついに公開され、出渕さんは「真木さんが泣いていたって聞いたよ」と話すと、真木さんは「それは嘘だ」と否定しつつ「さすがだと思った。懐かしいんだよね。『アーリーデイズ』の雰囲気が出ている。若い人に任せることも考えたけど、難しいかもしれない」と感慨深げ。

 出渕さんは「30年ぶりにやるわけじゃないですか。10代だった人は40代になっている。若い人にも見ていただきたいけど、当時見ていた人にパトレイバーを感じてもらうには、当時から関わっている人間がやるべきだと思い、やらせていただいた」と「パトレイバー」に向き合った。

 第1章は“予告編許諾”として押井さんもクレジットされており、出渕さんは「再出発の一発目なので(HEADGEARの)5人の名前を入れたかった」と思いを込めた。第1章は「もうすぐ(動員)10万人」「現時点で最初の想定を上回っている」と好調で、ファンに受け入れられているようだ。

 「自身にとってパトレイバーとは?」と聞かれると、真木さんは「長生きの秘訣じゃない」と話し、出渕さんは「真木さんの言葉が全てですよ。作っている人も見ている人もそうですよね」とうなずいていた。

 「EZY」は、労働人口減少が進み、AI技術による自動化が進んだ2030年代の日本が舞台となる。上坂すみれさんがイングラム1号機パイロットの久我十和、戸谷菊之介さんがイングラム1号機指揮担当の天鳥桔平をそれぞれ演じ、小清水亜美さん、小林親弘さん、佐藤せつじさん、松村柚芽さん、林原めぐみさんらが出演する。全3章、全8話構成で、第1章が5月15日に劇場公開された。第2章が8月14日、第3章が2027年3月に劇場公開される。

提供元:MANTANWEB

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