人気アニメ「ガンダム」シリーズの劇場版アニメ「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」（村瀬修功監督）の舞台あいさつ付き上映が11月30日、ららぽーと福岡（福岡市博多区）で開催され、ハサウェイ・ノア役の小野賢章さん、ギギ・アンダルシア役の上田麗奈さんが登場した。2021年6月に公開されたアニメで、約5年ぶりとなる新作部「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」が2026年1月30日に公開されることも話題になっており、小野さんは「約5年ぶりの『閃光のハサウェイ』の舞台あいさつなので第1章のことはネタバレを気にせず話せます」、上田さんは「約5年経った今だからこそ話せることっていうのもあるかも知れないです」と語った。

　「キルケーの魔女」が話題になると、小野さんは「第1章は各々が別行動をしていたが、今作は無事マフティーに合流できたというところからはじまります。自分と向き合う時間が増えて、心情があらわになってくるところが今作の魅力だと思います」と語り、10月10日に公開された予告映像のギギのセリフ「ハサウェイ・ノア」について、上田さんは「ラストの『ハサウェイ・ノア』は一音一音確かめる、だけど転がしているイメージで演じました」と明かした。

　「キルケーの魔女」の公開に向けて上田さんは「点と点がつながった感じがしました。ハサウェイに影響を受けたほかのキャラクターたちの新しい顔を見ることが出来ると思います。人がどう変わっていくのか、本当に先が読めないです。ネタバレありで、みんなで考察する場があるとより楽しいと思います。もうすぐ公開となります。ぜひ見に来てください。よろしくお願いいたします」、小野さんは「ようやく皆さんに見ていただけるのが、僕自身もうれしいし本当に楽しみにしています。ハサウェイの心情だったり、人間関係をとても丁寧に、リアルに描いていて、キレイなところだけじゃなく人間の心の汚いところもしっかり描かれています。1月の公開を楽しみにしていただければと思います。よろしくお願いいたします」と呼びかけた。

　ららぽーと福岡に展示されている実物大νガンダム立像では、2026年3月13日まで期間限定で、「キルケ―の魔女」をテーマにした冬季限定のライトアップを実施している。νガンダム立像を見上げながら小野さんは「（『閃光のハサウェイ』の）作中でも市街地戦でモビルスーツが戦っている中を市民達が逃げていく、というシーンがあるんですけど、これ（モビルスーツ）が戦っている中を逃げていくっていうのは……なんて無力なんだろうと思いますよね」、上田さんは「ペーネロペーだったらもっともっと大きいってことですよね……って考えると本当に怖いな。ギギの目線で見ると市街地戦での恐怖がよみがえってくる感じがして、あれだけ怖がってるギギの気持ちが分かる気がします」と振り返った。

　小野さんが「第1章の時は好青年を演じていることが多く、マフティー内での姿をあまり見せていなかったし、ギギの前では“ハサウェイ・ノア”だったので、その二つの顔の乖離があって苦労しました。『キルケーの魔女』では、ハサウェイの内面的な闇の部分が描かれるので、それをどう声にのせて表現するか、そこが苦労したポイントでした」「「監督から『ハサウェイは、壊れている』と最初に言われたんですよね。なので、それをどう表現するかが課題でした。壊れていることを分かりやすく演技しようと思えば簡単にできるけど、もっとあれ？　というような違和感を出していくことを心がけました。本作を観終わった後に、ああ……この人壊れているんだって思ってもらえるように演じました。」とコメント。

　「キルケーの魔女」でのハサウェイの演技について「マフティーに合流してからのハサウェイなので、第1章の時のハサウェイ・ノアの鎧を着ていた時より砕けた姿が見られると思います。」と話し、上田さんは「第1章のギギは万能感があったけど、本人が自覚してないところで心にモヤがかかっている部分があって、『キルケーの魔女』はそれが見えるのでとても普通の女の子に見える。台本を読んだ時に、ギギってこんな子だっけ？　って。ギギが持ってる直感や、これがこうなんだって気付いてないけど気づいちゃった感覚。そういうのを大事にしたいなと思って演じました。」と明かした。

　小野さんと上田さんの「押しちゃいなよ、そんなボタンなんか」「なんとでもなるはずだ！」のセリフと共に、実物大νガンダム立像のライトアップの点灯式も実施された。

　小野さんは「改めまして本日はどうもありがとうございます。1日を通して『ガンダム』の話をたくさんできて、いよいよ公開なんだということを実感できました。個人的にはお仕事で（地元の）福岡に戻って来られてうれしかったです。いよいよ1月30日より劇場公開が始まりますので皆さんぜひ劇場へお越しください。本日はありがとうございました」、上田さんは「ようやく皆さんにお届けできるということで、イベントに出させていただけるのがうれしいです。今日はららぽーとでいろいろと見学させていただき、『閃光のハサウェイ』だけでなく今までの『ガンダム』の歴史を感じられました。改めて繋いでいくことの大きさを感じて、背筋が伸びる思いです。『キルケーの魔女』が来年公開となりますので、ぜひ劇場でご覧いただければと思います。本日はありがとうございました」とメッセージを送った。