声の保護と多言語化協会:“声”を多言語化 コンテンツの世界展開後押し 無断生成AI問題の解決目指す

配信日:2025/11/19 15:47

「声の保護と多言語化協会(VIDA)」のキックオフ会見の様子
「声の保護と多言語化協会(VIDA)」のキックオフ会見の様子

 声の保護と多言語化協会(VIDA)のキックオフ会見が11月19日、東京都内で行われた。VIDAは、最先端の音声AI技術を活用し、人の声を守ると共にアニメやドラマ、映画の世界展開を後押しする“声の多言語化”の推進を目的として設立された。会見では、AI音声生成技術を専門とするイレブンラボと協業し、日本語の声優の声をAIにより30カ国以上の言語に多言語化する取り組みが発表された。この取り組みにより、多言語化された声を活用したコンテンツの海外展開のほか、昨今取沙汰されている海賊版対策、声優や俳優の声を無断でAIにより生成する問題の解決を目指す。

 声優のかないみかさんが登場し、声の多言語化の実証実験が行われた。かないさんは「私の声を日本語以外に言語化するということで、セリフの掛け合いをやってみて、どういうふうになるかやってみたいと思います」と話し、用意してきたセリフの掛け合いを披露した。その模様をカメラで撮影。撮影した映像データをパソコンに取り込み、多言語化の作業が行われた。

 英語、フランス語、中国語、スペイン語などさまざまな言語に変換された声を聞いたかないさんは、「私が英語をしゃべれたらこんな感じなのかなと」と話し、「自分では似ているのか客観視できないですが、このクオリティーが上がればいいのかなと。声をこういう形で守っていただけて、無断で使わず、権利を守ってやっていただければと思います。AIに反対するのではなく、AIとうまく融合してやっていければ、みんなが助かるのではないかと思います」と語った。

 area358代表取締役で同協会の代表理事を務める久保雅一さんは「アニメのアフレコは人の声で行うべきと考えている」と話し、多言語化した声をコンテンツで実際に活用する際は、まず声優が日本語によるアフレコを行った後、音響監督と英語版の演出の打ち合わせ、イレブンラボによる英語化処理、翻訳や効果音などのネーティブチェック、英語以外の言語に処理といった作業をすることになるという。

 久保さんは、声の多言語化により「新たなアニメビジネスが生まれる可能性が高まる」とも話し、外国語字幕のみで海外配信している作品などに声の多言語化の取り組みを活用することで、「幅広い年齢層への訴求を目指す」と語った。日本のアニメが展開途上の南米、中東、アフリカといった地域への進出も視野に入れているという。

 81プロデュースの南沢道義代表取締役社長は、「声優たちの声の保護、多言語化は課題であります」と語り、「多言語化は、私たちの会社、業界の未来を大きく握っているという気がしています」と語った。

提供元:MANTANWEB

この記事をSNSで共有する

新着ニュース記事

人気のニュース記事

新着の診断コンテンツ

ショート漫画の新着記事

インタビュー・取材の新着記事

コラムの新着記事

めちゃマガで人気の記事

copyright(C)2016-2025 アムタス > 利用規約

サイト内の文章、画像などの著作物は株式会社アムタスあるいは原著作権者に属します。文章・画像などの複製、無断転載を禁止します。

  1. めちゃコミック
  2. おすすめ無料漫画コーナー
  3. めちゃマガ
  4. ニュース
  5. 声の保護と多言語化協会:“声”を多言語化 コンテンツの世界展開後押し 無断生成AI問題の解決目指す

めちゃマガとは?

電子コミックサイト「めちゃコミック」がお届けする、無料で読めるアナタの漫画情報マガジンです。

漫画がもっと面白くなった!

みんなにオススメしたい作品が見つかった!

漫画の新しい読み方に気づいた!

人生の1冊にめぐり合えた!

こんな運命の出会いをアシストできるように、独自の視点でたくさんの作品を紹介していきます。

【公式SNSでも情報を配信中!】

めちゃコミックとは?

CM・広告や口コミで評判の国内最大級・電子書籍サイトです。

テレビや映画で話題の最新人気漫画から定番作品、無料立ち読みまでラインナップも充実!

いつでもどこでも気軽に漫画を楽しめる毎日を提供します。

※めちゃコミックは、docomo / au / SoftBankの公式サイトです。

めちゃコミックについて詳しく見る