映画キミとアイドルプリキュア♪:“キミ”とは何か? 圧巻のライブ 皆川英未來プロデューサーに聞く制作の裏側

配信日:2025/09/21 8:01

劇場版アニメ「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」のビジュアル-(c)2025 映画キミとアイドルプリキュア♪製作委員会
劇場版アニメ「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」のビジュアル-(c)2025 映画キミとアイドルプリキュア♪製作委員会

 人気アニメ「プリキュア」シリーズの第22弾「キミとアイドルプリキュア♪」の劇場版「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」が大ヒット上映中だ。「キミとアイドルプリキュア♪」のモチーフは「アイドル」で、テーマは「“キミ”がいるから輝ける、強くなれる!」。劇場版は“キミ”とは何か?と考えさせられる意欲作で、アイドルがモチーフということもあり、豪華なライブシーンも話題になっている。アニメを手掛ける東映アニメーションの皆川英未來プロデューサーに、制作の裏側を聞いた。

 ◇テラを通して“キミ”を描く

 「キミプリ」は、伝説の救世主・アイドルプリキュアが歌って踊ってファンサして、ダイスキな人、大切な人、応援してくれる人、隣にいる人、目の前にいる人など“キミ” をキラッキランランにする。“キミ”の存在がアイドルプリキュアをキラキラ強く輝かせる。テレビアニメがABCテレビ・テレビ朝日系で毎週日曜午前8時半に放送中。

 劇場版は、キュアアイドル/咲良うたたちが、不思議なアイアイ島で開催されるスーパーミラクルアイドルフェスティバルに参加するが、過去に飛んでしまう……というストーリー。アイドル嫌いの少女・テラ、伝説の女神・アマスなどの劇場版のオリジナルキャラクターも登場する。テラを通して“キミ”について考えさせられるところもある。

 「タイトルに“キミ”が入っていますし、テレビシリーズでも“みんな”とは言わず“キミ”と言っていたり、“キミ”を大切にしています。そこは映画でも守っています」

 “キミ”と“アイドル”を描き、「アイドルはなぜアイドルなのか?」という問いも投げかけられる。テレビシリーズでも昨今一般化しつつある“推し”という言葉が使われているが、劇場版も“推し”とアイドルの関係性を考えさせられる。テラというキャラクターが重要な役割を担っている。

 「テラちゃんはアイドルが嫌いな女の子です。テラちゃんを通して、うたの魅力を届けていこうとしました。アイドルは、応援してくれる“キミ”との相互関係があります。そこもテラちゃんを通して描こうとしました。テラちゃんは最初、アイドルを否定する存在として登場しましたが、見た人には、嫌いになってほしくない。人の世話を焼くし、優しさもあるところも描いています」

 ◇覚悟を決めたライブシーン

 ライブシーンも大きな見どころだ。ストーリーをしっかり描きつつ、ライブシーンも存分に楽しめるというバランスも素晴らしい。

 「ライブシーンも頑張りました。アイドルがモチーフなので、アイドルだからできることを映画でもしっかり盛り込もうとしました。企画段階からお子さんが劇場でライブ体験を楽しめるような作品にしたいと考え、できるだけ楽曲を入れていこうとしました。ただ、シナリオにたくさんの楽曲を入れようとすると、カロリーが高くなってしまいます。難しいのですが、アイドルがモチーフの『キミプリ』じゃないとできないことなので、覚悟を決めました。監督の小川孝治さん、脚本の吉野弘幸さんだからできたことです。お二人はほかの作品でも一緒にされていますし、すごくチームワークがいいんです。だから、これだけ楽曲を入れてもシナリオとして一本筋が通ったんだと思います」

 劇場版には「わんだふるぷりきゅあ!(わんぷり)」と「ひろがるスカイ!プリキュア(ひろプリ)」のプリキュアが登場し、「キミプリ」のプリキュアが「わんぷり」「ひろプリ」の主題歌を歌うライブシーンも楽しめる。

 「『わんぷり』『ひろプリ』のプリキュアのアクションシーンで、主題歌が流れれば、盛り上がるはずです。監督もそう思っていましたし、『キミプリ』は歌えるプリキュアなので、ライブシーンにしようとしました。シナリオの打ち合わせで、話が出て、やろう!とみんなが口をそろえたので、腹をくくってやりました。『キミプリ』の映画だからできたことです」

 ライブシーンはカメラワークによってプリキュアが“ファンサ”していることが伝わってくる。14人のプリキュアが集結したライブシーンも圧巻だ。

 「せっかく『わんぷり』『ひろプリ』のプリキュアも登場するので、最後は全員のステージを用意しようとしました。スクリーンのキミに向かってきっちりファンサするなどCGのスタッフにこだわって作っていただきました」

 ◇このメンバーだったら絶対にいいものになる

 板岡錦さんがキャラクターデザイン、総作画監督として参加した。板岡さんは「プリキュア」シリーズで数々の変身バンクや原画を手がけ、“超絶技法”でファンを魅了してきた。

 「監督の小川さん、板岡さんは普段から信頼関係があって、小川さんが監督に決まった時、板岡さんが『やりたい』と言ってくださったんです。テラとアマスのデザインもほとんどリテイクはありませんでした。企画プロデューサーとしてスタッフィングできるのは、主にメインスタッフなのですが、自分がお願いしたい人に参加していただけましたし、このメンバーだったら絶対にいいものになるという気持ちがありました。最大限のものがしっかり作れたと思っています」  皆川プロデューサーを含めたスタッフの熱い思いによって劇場版は完成した。

 「プリキュア」シリーズは、第1弾「ふたりはプリキュア」が2004年2月にスタートし、20年以上にわたって愛される長寿シリーズとなった。最後に、皆川プロデューサーに「プリキュア」の魅力について聞いた。

 「作品によってテーマが変わるのが魅力だと思っています。昔からアイドルはいますが、推しという言葉が市民権を得た今だからこそ『キミプリ』があるのだと思いますし、時代によってテーマが変わっているから、これだけ続いているんだと思うんです。諦めずに立ち上がる姿も普遍的ですし、それも『キミプリ』で描いています。どんなにつらくても立ち上がる。一人じゃなくて、みんなで立ち上がる姿は普遍的に心を打つものがあるはずです」

提供元:MANTANWEB

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