ひゃくえむ。:陸上トップアスリートとコラボ 描き下ろしビジュアル公開 サニブラウン選手、北口榛花選手の世界陸上への意気込みも
配信日:2025/09/12 12:00

テレビアニメ化もされた「チ。 -地球の運動について-」で知られる魚豊さんのマンガが原作の劇場版アニメ「ひゃくえむ。」とサニブラウン・アブデル・ハキーム選手、北口榛花選手ら陸上のトップアスリートとのコラボビジュアルが公開された。キャラクターデザイン・総作画監督の小嶋慶祐さんが、サニブラウン選手、北口選手のほか、桐生祥秀選手、田中希実選手を描き下ろしたビジュアルで、真剣な表情とダイナミックなパフォーマンスの瞬間が表現されている。
サニブラウン選手らは、9月13日から9日間にわたって開催される「東京2025世界陸上」に出場する。それぞれの選手が作品の魅力や、大会への意気込みを語っている。「ひゃくえむ。」のトガシ、小宮と同じ男子100メートルに出場するサニブラウン選手は、作品について「陸上含め、人生について結構リアルでした。100メートルは弱肉強食で何が起こるか分からない。人生を懸けて勝負しています。映画から、陸上が楽しい、一番早く走りたいという初心を思い起こされました」とコメント。同じく男子100メートルに出場する桐生選手は「自分もまた限界を超えたいと思えるような作品でした。挑戦し続けることを大切にしたい。自分らしい走りで会場を沸かせたい。世界の舞台で思い切り楽しみ、今年最高の走りを」と作品から受けた刺激と大会への意気込みを語っている。
女子1500メートル、5000メートルに出場する田中選手は「今回で気づけば4度目の世界陸上になります。楽しかったり、苦しかったり、むなしかったり、悲しかったり、腹が立ったり、受け入れたり、いろいろなことがありました。今も、さまざまな感情が渦巻いていますが、今の自分だからこそ味わえる感情と、今度の世界陸上でも出会い、向き合っていきたいと思います」と話している。作品については「種目は違えど、走りの一瞬一瞬にかける思いに重なる部分が多く、勇気をいただきました。陸上競技の枠に留まらず、本気で何かに向き合った人であれば必ず分かるシーンに出会えると思います」と語る。
パリ五輪では日本史上、女子で初となるトラック・フィールド種目で金メダルを獲得し、「東京2025世界陸上」で日本女子初の連覇を狙うやり投の北口選手は「アスリートの一瞬にかける思い、そして、それぞれのストーリーが凝縮されている作品でした。種目は違いますが、『自分の原点は何か』を思い出すきっかけになりました。私も、皆さんが息をとめてみるような、そんな投擲(とうてき)をしたいと思います」と語っている。
「ひゃくえむ。」の入場者プレゼントとして、魚豊さんの描き下ろしイラストを使用した色紙風カードが9月19日から配布されることも発表された。第1弾としてトガシ&小宮のカードが9月19~25日、第2弾として財津&海棠のカードが9月26日~10月2日に配布される。共に魚豊さんのサインとコメントがデザインされる。
「ひゃくえむ。」は、魚豊さんの連載デビュー作で、講談社のウェブマンガアプリ「マガジンポケット(マガポケ)」で2018~19年に連載された。陸上競技の世界で「100m(メートル)」という10秒に満たない一瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱が描かれた。生まれつき足が速く、友達も居場所も手に入れてきたトガシと、つらい現実を忘れるためにただがむしゃらに走っていた転校生の小宮が出会い、次第に2人は100メートル走を通して、ライバルとも親友とも言える関係になっていった。数年後、天才ランナーとして名をはせるも、勝ち続けなければいけない恐怖におびえるトガシの前にトップランナーの一人となった小宮が現れる……というストーリー。
アニメは、「音楽」で、米アニー賞にノミネートされた岩井澤健治さんが監督を務め、「音楽」を手がけたロックンロール・マウンテンが制作する。9月19日公開。10月に北米でも公開される。
提供元:MANTANWEB