会沢紗弥×坂田将吾×中島ヨシキ:アニメ「サイレント・ウィッチ」インタビュー(1) 会沢紗弥はモニカに似ている?
配信日:2025/07/26 10:01

小説投稿サイト「小説家になろう」などで人気の依空まつりさんによるライトノベルが原作のテレビアニメ「サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと」。人類が詠唱をなくして魔術を使うことができない世界を舞台に、史上初めて無詠唱魔術を生み出した若き天才魔術師、リディル王国における魔術師の頂点・七賢人の一人<沈黙の魔女>モニカ・エヴァレットの活躍を描いている。引きこもり天才魔女が正体を隠し、王子に迫る悪をこっそり裁く痛快ファンタジーで、モニカ・エヴァレット役の会沢紗弥さん、リディル王国第二王子でセレンディア学園生徒会会長のフェリクス・アーク・リディル役の坂田将吾さん、セレンディア学園生徒会副会長のシリル・アシュリー役の中島ヨシキさんら豪華声優陣の出演も話題になっている。会沢さん、坂田さん、中島さんに同作への思いや収録の裏側について聞いた。
◇会沢紗弥とモニカは天才!?
--作品の印象は?
会沢さん すごく頭の悪い感想なのですが、頭のいい人が書いてるんだ!と思いました。きめ細かく、どのシーンも意味があり、後につながっていきます。言葉の一つ一つがキレイで、美しい情景が浮かびます。日常生活ではなじみのない貴族や魔術なども一つ一つ納得できる分かりやすい物語なんです。
坂田さん 会沢さんがおっしゃった通りなのですが、世界観の作り込み、貴族の立場や力関係、人間関係などの問題が描かれていて、その中でモニカがどう成長していくか……と成長物語がすごく心に染みます。モニカの必死に頑張ってる姿が、すごく素敵な作品だと思います。
中島さん ファンタジーと数学的なものとの掛け合わせも斬新ですよね。魔法というファンタジーと現実的なものとの組み合わせに、リアリティーがあると、最初に読んだ時、感じました。アニメは、風景描写もそうですが、透明感のある映像になっていて、原作の印象に近いんです。すごくいいメディアミックスになってるんじゃないかと思います。
--自身が演じるキャラクターの印象は?
会沢さん モニカはよくここまで生きてこられたな……とも感じます。人と話すのが苦手で、魔術の天才ではあるのですが、本人はあまり自覚していません。天才という部分は考えないように演じてました。
中島さん 自分が天才だから?
会沢さん 私がですか!? いや、天才ではないです! 話し慣れていないキャラクターなので、すらすら言葉が出ないように気をつけました。普段は、家で発声や滑舌の練習をしてからスタジオに行くんですけど、あえてしませんでした。「分かりやすく噛んでほしい」というディレクションがあったんです。でも、数字のセリフは早口になります。試されている!と感じています。数学を心から愛している女の子なので、そこは楽しく、すらすらと言葉が出てくるように、演じさせていただきました。
坂田さん フェリクスの第一印象は、クールと優しさが同居しているようで、それでいて気品高いキャラクターだと感じました。演じていく中で、気品を失わないようなしゃべり方を意識しました。気をつけていたことは、背筋を伸ばしてしゃべることです。少し(詩を) 詠うようにと言いますか、しっかり相手に対してしゃべるというよりは、流れる会話の中で、そっと置いていくみたいなイメージで、余裕も大事にしようとしました。
中島さん 実はエリオットでもオーディションを受けていて、自分ではどちらかというとエリオットの方が向いているかなと思っていたんです。シリルは、自分にはない要素かな?と思っていました。シリルは、見た目の印象は中性的なのですが、声の高さについては、周りの生徒会メンバーがどうくるのかを聞いて、バランスを取ろうとして、第一声を発した記憶があります。副会長として一歩下がるようなポジションなので、初めの一歩に主張が強すぎないようにしようともしました。金崎(貴臣)総監督には、デビュー当時からお世話になっています。「真面目さや実直さ、忠誠心が第一に出るように」というお話があり、段々とモニカに心を許していくところの落差を出せたらと思い演じました。
◇モニカに付いていく!
--収録の様子は?
坂田さん 基本的には会沢さんがひたすらしゃべっています。モニカはやっぱりセリフ量が多いですし。
中島さん ルイス役の諏訪部順一さんをはじめとしたベテランの方がいらっしゃって、僕くらいの中堅もいて、キャリアはバラバラなのですが、エリオット役の木村良平さんが場の雰囲気をまとめてくれている気がします。和気あいあいとしています。
坂田さん 会沢さんがモニカに似ているとみんな思っていますし、モニカに付いていくような形で、みんなで目標を持って収録しています。世界観を作ってくれていると感じています。
--会沢さんとモニカが似ているのはどういったところ?
坂田さん 立ち居振る舞いがモニカと重なる瞬間が多く、演じているところを見ていると、モニカ自身だな!と感じます。
中島さん モニカほど極端じゃないですけどね。社交的だし。挙動なのかな? マイク前に立って後ろ見ていると、モニカと重なる瞬間があります。
会沢さん 私はマイク前で、すごく動いてしまうタイプでして、指がすごく動くんです。あんまり派手に動くと音が入るので気を付けています。そんなに似ていますかね? そう言っていただけるのはありがたいのですが。
◇フェリクスは底が知れない
--それぞれのキャラクターの印象は?
中島さん モニカは大変そうですね。生きるのが大変そう。過去にいろいろあったが故だと思うのですが、すぐに「ごめんなさい」と言うところもそうです。全部大げさに取られてしまうのも大変そうだし、僕はかわいそうだなと思っちゃいます。それがどうなっていくのか、学園生活の中での成長を見ていきたい存在です。フェリクスはよく分からないです(笑)。シリルから見たフェリクスは、高潔なものですし、あがめています。僕から見たフェリクスは、底が知れなさすぎます。感情を押し出すことは皆無ですし、坂田君のお芝居も流れるようで、凪のような演技です。ちょっとした怖さもある人物かなと思っています。
会沢さん 私はフェリクスを演じるのが大変そうだと思っています。「第二王子の隠しごと」とタイトルを変えてもいいくらい、隠しごとがいっぱいじゃないですか。絶対に何か隠しているのに、それを見せちゃダメで、分からないくらいの絶妙なラインで生きています。いろいろ背負っていて、そのにじみ出るようなお芝居は大変です。
坂田さん 僕からしたらモニカの方が大変そうですが。
会沢さん シリルは、一番情に厚いキャラクターです。生徒会の中でも一番面倒見がいいと思います。モニカとシリルのやり取りがすごく好きで、何をしてもツッコんでくれます。そう見えないけど、人一倍真面目で人一倍人間味のある人です。
坂田さん ヨシキさんがおっしゃったように、モニカはかわいそうなところがありますよね。でも、僕は面白い!が先にきちゃうかな。一挙手一投足がワタワタしていて、変な声を出したり、予想外のものが毎回飛び出してきます。頑張ってるシーン、状況を打破していこうとするお芝居は応援したくなります。シリルはツッコミ役ですね。
中島さん 大きい声を出しています(笑)。
坂田さん 情に厚いところも魅力的です。氷属性と真逆の性格なのも面白いです。
インタビュー(2)に続く。
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