置鮎龍太郎:「地獄先生ぬ~べ~」26年ぶり新作アニメ 鵺野鳴介役「演じる準備はずっとできていた」 命を懸けて魂を込めた大切な作品

配信日:2025/06/29 8:01

「地獄先生ぬ~べ~」で鵺野鳴介を演じる置鮎龍太郎さん
「地獄先生ぬ~べ~」で鵺野鳴介を演じる置鮎龍太郎さん

 「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された人気マンガ「地獄先生ぬ~べ~」の新作アニメが、テレビ朝日系で7月2日午後11時15分から放送される。「地獄先生ぬ~べ~」の新作アニメが制作されるのは、1999年発売のOVA「地獄先生ぬ~べ~ 史上最大の激戦! 絶鬼来襲!!」以来、約26年ぶり。1996~97年に放送されたテレビアニメ、劇場版アニメ、OVAで主人公の鵺野鳴介(ぬ~べ~)を演じた置鮎龍太郎さんが続投することも話題になっている。「ぬ~べ~を演じる準備、心づもりはずっとできていた」と語る置鮎さんに新作に懸ける思いを聞いた。

 ◇「またぬ~べ~に声を当てたい」 再び演じられる奇跡

 「地獄先生ぬ~べ~」は、真倉翔さん原作、岡野剛さんのマンガで、1993~99年に「週刊少年ジャンプ」で連載された。童守小学校に赴任した青年教師の鵺野鳴介(ぬ~べ~)が、左腕に宿した“鬼の手”の力で、次々と起こる事件を解決していく……というストーリー。「週刊少年ジャンプ」での連載終了後も続編が制作され、4年ぶりの新連載となる「地獄先生ぬ~べ~怪(かい)」が「最強ジャンプ」(同)、「地獄先生ぬ~べ~PLUS」が「少年ジャンプ+」(同)で連載を開始したことも話題になっている。

 置鮎さんが新作アニメ制作を知ったのは、「一昨年くらいだった」といい、「新作アニメのことを知るより先にスケジュールに『ぬ~べ~打ち合わせ』と書いてあって、『なんだろう? 打ち合わせ?』と思っていたら、再映像化のお話だったんです」と振り返る。

 「打ち合わせで、スタッフの方が真倉先生、岡野先生からメッセージをお預かりしてきましたということで、『また5年3組の生徒を守ってやってほしい』というメッセージをいただきました。もちろんやる気は十分で、それまでも『また映像化しないかな』『アニメ化しないかな』という気持ちはずっと持っていましたし、どんな形でもいいから、またぬ~べ~に声を当てたいなと思っていました。時折ほかの作品でいじってもらったり、ジャンプ系のゲームに出演することはあったのですが、『ぬ~べ~』単体の映像化としては相当久しぶりだったのでうれしかったですし、先生方のメッセージにもすごく感動して、ありがたいと思ってお受けしました」

 1996~97年に放送されたテレビアニメ「地獄先生ぬ~べ~」は、当時20代だった置鮎さんが初めてテレビシリーズの主人公を演じた作品だった。立野広役の藤田淑子さん、細川美樹役の冨永みーなさんらの中で、若手だった置鮎さんは「毎回へとへとになっていた」と振り返る。

 「初めて1年間通して毎週同じスタジオに行って主人公を演じるという機会だったので、すごく気合も入っていましたし、終わった後は放心状態になるくらい全力でやっておりました。どの作品も力を入れているんですけれども、パワーのいる役、作品でもあったので毎回へとへとになって。収録後にみんなでお酒を飲んでご飯を食べて解消していたという印象ですね」

 置鮎さんは、今年3月に開催された「AnimeJapan(アニメジャパン) 2025」でも、ぬ~べ~を「自分の分身のような存在」と語っていたように、特別な思いがある。

 「レギュラータイムとして演じたのは1年だったんだけれども、あの時期、本当に命を懸けて、魂を込めた作品だったんだなと今でも感じられる作品だからこそ、ずっとやりたいと思っていたんだろうなと。どの作品も似た気持ちではいるんですけど、改めてリブートしてやらせていただける機会を得たからこそ、その大切さに気付けた。やはり30年近くたつと、どうしてもキャストが変わってしまう可能性もあったりするじゃないですか。だから、今やれるコンディションに自分がいられたこともすごく大事だと思いますし、このタイミングにうまく出会えて奇跡的な感じですね」

 ◇ぬ~べ~の「生徒を守る」気持ち 新作はかなり怖い!?

 思い入れの強いぬ~べ~というキャラクターを再び演じることになり、置鮎さんはどのような気持ちで収録に臨んだのだろうか。置鮎さんは、新作アニメの制作が発表される以前に、原作の30周年記念PVでナレーションを担当しているが、それには“テスト”的な意味合いがあったという。

 「そのPVは、『ぬ~べ~』を再映像化するにあたり、今僕がどういうコンディションなのかを皆さんに知っていただくための確認的な録音でもあったんです。自分では変わっていないつもりでも、26、27年前のテレビシリーズの初期とは声も口内環境も変わっているし、響きもかなり変わっているし、ちょっと低音化している。だから当時の感じではないけれども、役を演じることは全然問題なくできるというスタンスでずっといたんです。短いコメントではありましたが、『ぬ~べ~として今読むとこういう感じになります』という確認をしてもらうタイミングでしたね。緊張しましたけど」

 その後、新たなキャストと共に新作アニメの収録に臨む際には、怖さもなかったという。

 「『ぬ~べ~』に関わっていない期間、ずっと原作を熟読していたかというとそうでもないのですが、役を演じる準備、心づもりはずっとできていて、その気持ちが途切れていなかった。収録に際しても、そんなに怖いこともなく、みんなとなじめればいいなという感じでした」

 置鮎さんがぬ~べ~を演じる上で大切にしているのは「生徒を守る」という気持ちだと語る。

 「基本的には『生徒を守る』というところだけを根っこに持っていて、あとは台本上の進行であったりとか、演出上のオーダーに応えていく。そこだけ根っこに持っておけば、何が来ても何とかなると思ってやっています。薄々誰もが感じているとは思うのですが、ぬ~べ~は完璧じゃない。『生徒を守りたい』という気持ちがあって、かつ最終的には勝つんだけれども、大体ボロボロになっているというのがぬ~べ~なので。完璧に勝つわけじゃなく、いつも必死な思いで、魂で勝ってるみたいなところもある。そこが感情移入しやすいところでもあるし、頼もしく感じるところでもある。生徒の身になったら『自分のためにこんなに命を懸けて守ってくれてありがとう』という気持ちになりつつも、別のシーンでは『ぬ~べ~、ラーメンおごって』みたいな感じでギャップもあって、楽しく見てもらえるのかなと思います」

 新作アニメの収録では、改めてぬ~べ~の魅力に気付いた瞬間もあったという。

 「平成版のアニメをリアルタイムで見ていた方が、キャストの中にもたくさんいらっしゃって、『鵺野先生がすごく大好きで、5年3組に入りたかったです』と言われたんです。めちゃくちゃ客観的に『へー、そうなんだ』と(笑)。当時はインターネットもなくて、ユーザーさんからのご意見が全く届かないまま僕たちは収録に参加していたので、『そんなふうにみんな思ってくれていたんだな』と。今回の映像化にあたって、改めてそう言われる機会が増えて、当時いろいろな方が思ってくれていたんだなと再認識しました」

 新作アニメでは、そんなぬ~べ~が令和を舞台に活躍することになる。新作アニメの見どころを聞いた。

 「以前映像化された中にも出てきた玉藻やゆきめといった『ぬ~べ~』の名物的なキャラクターも出てくるでしょうし、過去の映像にはいなかったものも何体かいるんじゃないかなと。そして、新作はかなり怖いと思います。監督もホラー色を出したいという思いがあるようで、しっかりそこが映像にも乗っかってくるだろうなと思います。スタッフさんの気迫を感じております」

 新作アニメは、テレビ朝日系全国ネットのアニメ枠「IMAnimation W(イマニメーション・ダブル)」で7月2日午後11時15分から放送される。初回は1時間スペシャルで、2話連続で放送され、以降のエピソードは、毎週水曜午後11時45分から放送される(一部地域を除く)。分割2クールで、第2クールは2026年1月から放送。

提供元:MANTANWEB

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