会沢紗弥×種崎敦美:「サイレント・ウィッチ」インタビュー 初主演もあえて緊張をほぐさない 悪役令嬢風演技を思いっきり

配信日:2025/06/29 9:01

「サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと」に出演する種崎敦美さん(左)と会沢紗弥さん
「サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと」に出演する種崎敦美さん(左)と会沢紗弥さん

 小説投稿サイト「小説家になろう」などで人気の依空まつりさんによるライトノベルが原作のテレビアニメ「サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと」が7月4日からTOKYO MXほかで放送される。人類が詠唱をなくして魔術を使うことができない世界を舞台に、史上初めて無詠唱魔術を生み出した若き天才魔術師、リディル王国における魔術師の頂点・七賢人の一人<沈黙の魔女>モニカ・エヴァレットが、正体を隠し、王子に迫る悪をこっそり裁く痛快ファンタジー。放送を前に、モニカ役の会沢紗弥さん、ケルベック伯爵令嬢でモニカの正体を知る数少ない協力者であるイザベル・ノートン役の種崎敦美さんに、収録の裏側、同作への思いを聞いた。

 ◇緊張具合が素晴らしい!

 --出演が決まり、率直な感想は?

 会沢さん 事務所にいて、マネージャーさんに5本くらいオーディションの合否を聞いたんです。「あれ落ちました」「これ落ちました」「それ落ちました」「あれも落ちました」「サイレント・ウィッチ、決まりました」と言われ、まだ生きていてよかった……と素直に思いました。本当にうれしかったのですが、モニカ役は初めての主人公なので、これまで自分が携わらせていただいてきた作品の主演と呼ばれる方々はどうやって向き合ってきたんだろう?と作品に対する緊張とはまた別の緊張もありました。役に向き合う、演じるのはこれまでと同じですが、モニカが台本の表紙になっていたり、一番上に名前を載せていただいたり、そういうことが今までなかったので緊張しました。

 種崎さん テープオーディションで私はイザベルとクローディアを受けたのですが、その時からかなうならイザベルがやりたいと思っていましたので、イザベル役で出演が決まったと聞いた時は、任せていただけることがとてもうれしかったです。悪役令嬢風に振る舞うことは、オーディション段階から分かっていて、でも本物ではなく“風”に振る舞うことになるわけで。世の中にはいろいろな悪役令嬢がいますけど、「あなたが思う悪役令嬢を自由にどうぞ!お任せします!」と信頼して言っていただけているような気がしてうれしかったんです。

 --会沢さんは収録でも緊張した?

 会沢さん あえて緊張をほぐさないようにしていました。モニカはあがり症で、人とうまく会話できないキャラクターなので、自分も台本を持つ手が震えていたり、心臓がバクバクしたりしていた方が、心情が乗りやすいですし、そのまま挑みました。 モニカならではでしたね。

 --最後まで緊張していた?

 会沢さん モニカの成長物語でもあって、生徒会のメンバーが出てきて、友達も増えていき、人と話せるようになっていきます。私もいろいろなキャストさんやスタッフさんとお話しさせていただいて、自分自身も現場に慣れていきました。自分の緊張の減り具合も含めてモニカと一致できたかな?と思います。

 種崎さん 会沢さんが緊張しているのか、役として緊張しているのか、どっちなんだろう?と思っていたのですがどっちもだったんですね!

 --モニカは、あがり症ということもあり、言葉に詰まる演技も印象的です。

 会沢さん 大変でした。言葉を忘れるくらい、人を避けていた子なので、流暢に言葉が出てこないように、単語によって速度を変えてみたりしていました。同じ速度で言葉が出てくるのも自然すぎるかな?と思ったので。大好きな数学や数字に関しては、ペラペラしゃべっていますが。

 ◇モニカと同じ動きをしている!

 --収録の様子は?

 種崎さん 私は端っこに座りがちなので、会沢さんとしゃべる機会があまりありませんでした。でも、ずっと見ていました。お芝居も動きもずっと見ていました。モニカと同じ動きをしているんですよね。あれも自然とですか?

 会沢さん どの現場でも割と体を動かしてしまうタイプで、モニカは、手をモニョモニョしているシーンが多く、私もモニョモニョした方がモニョモニョした声が出るかな?と思って、合わせて動いているところがあります。

 --収録で印象に残っていることは?

 会沢さん (総監督・構成・脚本の)金崎(貴臣)さんのディレクションが本当に優しいんです。「『サイレント・ウィッチ』という世界を優しくて温かいものにして、見る人も温かい気持ちになれるようにしたい」と、ディレクションもそんな温かみを感じることが多くて、本当に温かい現場だったなと思います。

 種崎さん 温かい空気なのですが、しっかり芯を突くことを言っていただけるんですよね。最初に「悪役令嬢、とっても素晴らしいです。素晴らしいですけど、伯爵令嬢なので“品”は忘れずに」というディレクションがありました。すごく優しいんですけど、大事なことはしっかり伝えてくださるので、ありがたいなって思いながら現場におりました。

 ◇「おーほっほほ!」に圧倒!

 --モニカとイザベルが対面するシーンは、イザベルが悪役令嬢風に「おーほっほほ!」と叫ぶなどインパクト大でした。

 種崎さん 悪役令嬢を演じるのは、全ては救っていただいたお姉様(モニカ)のためなので、そのためにイザベルなりに一生懸命練習してきたであろうものを思い切り出すんだ!と思ってやりました。この歳にしてすでに貴族として一本芯が通っていて、やるべきこと、やりたいこともしっかりあった上で行動している子です。悪役令嬢っぷりも全部はそのためだと思って、自由に全力でやりました。

 会沢さん モニカは口がバッテンになっていますが、圧を感じて、私自身もそうなりました。その後、イザベルが「今のどうでした?」「発声練習をしてまいりましたの」と急に可愛く目をキラキラさせて、ガラッと変わるのもすごく好きです。種崎さんは引き出しが多く、本当に尊敬する役者さんです。私はモニカと同じく圧倒されていました。うん!? これは何だ!?って(笑)。私自身もモニカも悪役令嬢に対して深い知識があるわけではないので、悪役令嬢について学びました。

 種崎さん 「品は忘れないで」というディレクションは大切に、あとは「おーほっほほ!」がきまれば悪役令嬢“風”の流れに乗れる気がしました。「発声練習をしてまいりましたの」ところは、品のある言い方ではないかもという葛藤もありましたが、オッケーをいただき、ホッとしました。

 --イザベルがモニカをいびるシーンも楽しみです。

 種崎さん 全てはお姉様のため!といびっていました。思いっきりやっています。

 会沢さん イザベルのいびりはちょっとズレていて、それが面白いポイントになっています。イザベルは、モニカにすごく感謝をしてくれていて、緊急事態に駆けつけて助けてくれるし、愛情深いキャラクターなんです。

 --諏訪部順一さんが演じるルイスも圧が強いキャラクターです。

 会沢さん 淡々としゃべっている中から恐ろしさがにじみ出ていて、絶対に「はい」としか言えない環境を作り出す諏訪部さんのお芝居に震えました。

 種崎さん モニカが天然で言っているものに対して、ルイスはマジに返すんですよね。ブレないところが素敵です。

 ◇数学は好き?

 --モニカは数学が大好きですが、会沢さんと種崎さんは?

 会沢さん 好きでした!

 種崎さん やっぱり! そうなんだろうなと思っていました!

 会沢さん 文系だけど数学が好きだったんです。中学生の時、数学の先生が大好きで、気を引くために数学を頑張ってました。高校は大好きな先生がいなかったので、やる気をなくしましたが(笑)。その先生はアニメオタクだったんです。先生とずっとアニメの話をしていました。

 種崎さん 本当に数学が苦手な人は、先生が好きだろうとなんだろうとできないと思うので、できちゃう人は苦手ではないんだと思います。現に私は数学も物理も全部ダメで、どうしたってできません。私には数学の世界はすごく美しく見えるので、それができたら見えないものが見えてきたりするのかなとも思うのですが。今回、会沢さんのお芝居の組み立て方のお話や、一ワードの中で意図的に速度を変えたりしている話を聞きながら、漠然と数学が得意そうだなと思っていました。お芝居の中の、計算なのか天然なのか分からなかった部分が細かく計算されていたことを知って、改めて作品を見返したくなりました!

 ※種崎敦美さんの「崎」は「たつさき」。

提供元:MANTANWEB

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