ソムタム田井のコスプレリポート:「ドラゴンボール」セル&人造人間18号 細かくサイズを調整してシルエットを再現
配信日:2025/06/28 19:55

コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
本稿では、世界最大規模のアニメイベント「AnimeJapan 2025」および、東京・池袋で定期的に行われているコスプレイベント「acosta!(アコスタ)」で撮影、インタビューした、「ドラゴンボール」のセルに扮(ふん)する霧崎さんと、人造人間18号に扮するErinaさんを紹介する。
根強い人気を誇り、コスプレ界隈でも多くのファンから支持されている「ドラゴンボール」。同作のキャラクターに扮したレイヤーはどのイベントでも注目され、撮影のために長蛇の列ができるさまをよく見かける。
「AnimeJapan 2025」に参加していた霧崎さんは、二つのこだわりポイントがあるそうで、まずは全体のバランスを見てほしいと話す。
「原作のデザインをそのまま再現しようとすると、人が着るには物理的に無理が生じるので……。手袋や靴の指先を延長したり、各所の大きさを調整したりして、バランスは崩さないようにしつつ、着られるシルエットに仕上げました」
スーツ着用時の動きやすさや、視界の確保にも注力した。
「できる限り着やすく、動きやすくするために、目の部分にはメッシュフィルターを使ったり、口や耳の箇所にはスリットを入れたりしました。間接も曲げやすいように、広めに隙間を開けて制作しました」
「acosta!」で取材に協力してくれたErinaさんは、特徴的な髪型と目元の再現にこだわったという。
「髪の毛の分け目の立ち上げと、切れ長な目の再現に注力しました。特に18号は目が特徴的なキャラクターだと思うので、彼女ならではのクールな雰囲気を表現したくて。テーピングで目を吊り上げつつ、メークでアイラインを跳ね上げる……といった形で目元を再現してみました」
表情の作り方やたたずまいでも、キャラクターの個性を表現した。
「撮影していただく際は、カメラににらみをきかせることも意識して。目線の向きや仕草でも18号らしさを表現することにこだわりました」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB