ソムタム田井のコスプレリポート:バニー要素を加えた初音ミク創作コスプレ 雪の結晶の装飾に注目
配信日:2025/04/19 20:11

コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
本稿で紹介するのは、2024年12月29、30日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催され、約30万人が来場した「コミックマーケット105」に参加していた、初音ミクに扮(ふん)する九条ねぎさん、蒼空イヴさん、かのこさん。
2025年8月で19周年を迎える初音ミクは、誕生以来、コスプレファンの間でも広く支持されてきたキャラクターであり、イベントを覗けば、どの会場でも必ず扮するレイヤーを見かけるくらい、コスプレ界隈では広く浸透した存在といえる。
楽曲ごとに新しい衣装が発表されるため、初音ミクに扮したうえで“さまざまなコスプレが楽しめる”点もレイヤーにとってはうれしいポイントだそうで、「コミケ105」では「ラビットホール」のMV(ミュージックビデオ)で披露されたバニースーツバージョンの衣装を着こなすレイヤーが大勢見られた。
その中の一人、蒼空イヴさんはウイッグの造形にこだわった模様。
「注目していただきたいのはウイッグの造形です。キレイな形に見えるよう、巻き加減にこだわって。『コミケ』の前日まで微調整を加えて、こちらの形に仕上げました。以前、ツインテールの部分をストレートヘアーで制作したこともあったのですが、やっぱり『ラビットホール』のミクちゃんは巻き巻きヘアーの方が可愛くて映えますね! これからもウイッグの制作にはこだわっていきたいと思います」
おなじく「ラビットホール」バージョンの初音ミクに扮するかのこさんは、ウイッグに加え、衣装や装飾の質感にもこだわったという。
「特に力を入れたのはウイッグの造形です。アニメーターのchannelさんが描かれたミクちゃんをイメージしながら制作に当たりました。胸のハーネスは原曲『ラビットホール』のきらびやかな感じを意識したもので、ネクタイのタイピンを立体的に仕上げたのも自分なりにこだわったポイントです。光沢のあるダンス用タイツと粗めの網タイツの組み合わせもなかなかいい感じだと思うので、注目していただけるとうれしいです」
九条ねぎさんは、既存の初音ミクの衣装に独自のアレンジを加えた、創作コスプレでイベントに参加。髪の装飾に注目してほしいと話す。
「初音ミクちゃんの“雪ミク”要素と“バニー”要素を組み合わせた創作コスプレになります。オリジナル衣装を作るのは久しぶりでしたが、一からデザイン案を考えて、形にしていく作業は楽しかったですね。髪の毛につけた雪の結晶の飾りがお気に入りポイントです」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB