オススメギャグ漫画を紹介!!読めば誰かに話したくなること間違いなし!
更新日:2016/12/19 10:00
漫画好きの皆さま!!ギャグ漫画はお好きでしょうか?
手軽に読めて笑って楽しめる「ギャグ」というジャンルは、そもそも風刺を笑いとしてとらえるものを漫画とする古いルーツがあり、「漫画」のジャンルのなかでは欠かせないひとつの要素であります。
笑いのツボが人それぞれに違うように、ギャグ漫画は好き嫌いが分かれる面もあり、時代とともにその系統は拡大する一方で、今もなお多くのギャグ漫画作品が誕生しています。
そこで今回は、皆さまの笑いのツボにハマりそうなギャグ作品選びの手助けとなれるように、筆者オススメのギャグ漫画を「シュール」「ゆるい」「ハイテンション」「独特世界観」の4つの系統で分類しながら紹介していきます!!
シュールなギャグ漫画
ギャグ漫画のなかでの「シュール系」の位置づけは「不条理で冷静な笑い」を表すものが多く、起承転結の崩壊や、意味不明で非現実的な部分で笑いを作りだすジャンルです。
「シュール系」のギャグ漫画は、笑いのツボをピンポイントに狙う特徴があるため「普段あまり日常生活に笑いが少ない」ような方にオススメのジャンルです。
聖☆おにいさん/中村光
「聖☆おにいさん」 (中村光/講談社) は、世紀末のお仕事を切り抜けた「イエス」と「ブッダ」が下界のバカンスを満喫するため東京都立川のアパートで二人暮らしをするという宗教ネタ日常ギャグ作品。
「神×日常」の非現実的な宗教ギャグ
まずは「イエス」と「ブッダ」がアパートで二人暮らしをしているという、この「非現実的」な日常を聞いただけで「面白そう」と興味を持ってしまう作品です。
作中では「イエス」は、ジョニー・デップに似ていると豪語したり、「ブッダ」は手塚治虫先生の「ブッダ」を漫画喫茶で読んで感動したりとやりたい放題な宗教ネタは笑えること間違いなし!!
日常のなかでの出来事を、穏やかに作者独特の視点で描かれる部分は「ほのぼのシュール」とも言えて、読んでいてクスリとニヤけてしまうこと必至の笑いがあります。
だがしかし/コトヤマ
「だがしかし」 (コトヤマ/小学館) は、とある田舎町に住む実家の駄菓子屋を継ぎたくないココノツと、継がせようとする父親のヨウと、同じくココノツへの跡継ぎを助長する菓子会社社長令嬢のほたるが繰り広げる駄菓子ギャグコメディ作品。
駄菓子愛に溢れたギャグ
作中では「駄菓子」を基点として描かれるギャグがほとんどですが、そこで描かれる駄菓子に対しての疑問や愛着をそのままギャグに昇華させる展開は見事で、読めば楽しく笑えて駄菓子も食べたくなるというなんともお得な読後感を味わえます。
そしてこの作品のもうひとつの魅力はヒロイン「ほたる」の可愛さにあります!!
天真爛漫で奇想天外なほたるを眺めていれば、なんだか幸せな気分になってしまいます。
魁!! クロマティ高校/野中英次
「魁!! クロマティ高校」 (野中英次/講談社) は、ワルの巣窟と呼ばれた東京都立クロマティ高校へ、わけあって入学することになった優等生の神山が、不良たちとの出会いで奇想天外な高校生活を送るブラック学園ギャグ作品。
ブラック&ユーモアの世界
舞台は高校ですが、選りすぐりの不良たちのなかには、ロボット姿の「メカ沢」、明らかにあの人の姿の「フレディ」、どう見てもゴリラの外見の「ゴリラ」などなど、不良たちもびっくりの人物達が普通に高校生活を送る部分も注目です。
そして作者独特の「冷静でブラック」なアンバランスな笑いは必見。
クロマティ高校での主人公である神山は「冷静な顔で酷い発言」をすることで不良たちからも一目置かれるなど、様々な視点で繰り広げられる独特なシュール感は是非読んでほしい!!
ゆるいギャグ漫画
ギャグ漫画のなかでの「ゆるい系」の位置づけは「日常的で穏やかな笑い」を表すものが多く、日常的な世界観を楽しんだり、ほのぼのとした部分で笑いを作りだすジャンルです。
「ゆるい系」のギャグ漫画は、無理に笑いを狙わずに自然でクスリと笑いを届ける特徴があるため「少し時間にゆとりがあってリラックスしたい」ような方にオススメのジャンルです。
あずまんが大王/あずまきよひこ
「あずまんが大王」 (あずまきよひこ/小学館) は、高等学校を舞台にした女子高生たちをメインキャラクターに据えた萌えキャラ学園日常コメディ作品。
4コマ漫画界に新しい時代を作った「ゆるさ」
この作品の「ゆるさ」にはこれと言って起承転結はありません。
故にそこには「展開」が無く、女子高生達の日常を眺めるような視点は、穏やかで暖かい気持ちで笑わせてくれるのです。この独特な読後感はとても魅力で、その世界観にハマること間違いなし!!
登場するメインキャラクター達は愛くるしい女子高生達で、この作品のゆるく穏やかな日常にも相まって魅力を倍増させる要素になっています。
ほんわかとして楽しい雰囲気で笑わせてくれる本作品は幸せな気持ちにさせてくれます。
ふらいんぐうぃっち/石塚千尋
「ふらいんぐうぃっち」 (石塚千尋/講談社) は、女子高生であり「魔女」でもある真琴が、15歳になったら家を出るというしきたりで、親戚のいる家に居候をすることになる日常ファンタジーコメディ作品。
魔女×日常のファンタジー
魔女のファンタジーと言っても、描かれる物語は変哲の無い日常で、穏やかな日常のなかに魔女の要素が入り込むような、淡々としてちょっと不思議な作風です。
不思議な組み合わせで魅せてくれる数々の日常は、いつの間にか世界観に引き込まれてしまいます。
本作品が「ゆるく」「穏やかな」系統に分類できるもうひとつの要素に、青森県弘前市を舞台とした「自然豊か」な日常があります。
作品中でも様々な「植物」「動物」などが描かれることも多く、心が自然と穏やかになる読み心地はとても魅力的です。
少年アシベ/森下裕美
「少年アシベ」 (森下裕美/双葉社) は、小学校一年生の主人公のアシベが、ある日目の前を通ったトラックから飛び出したゴマフアザラシの赤ちゃんを家に連れ帰り、家族として飼うことになる日常コメディ作品。
愛すべきキャラクター達
ゴマちゃんは作中では色々と酷い目にあったり気を引くような行動をするも報われないなど、なかなか酷い扱いを受けたり悲しい目に合うこともしばしばあります。
そんな健気なゴマちゃんの愛おしさはたまりません!!
本作品に登場する愛しい小学生達やコミカルな大人達、ゴマちゃんを始めとした可愛いどうぶつ達など、楽しい日常を作りだしているのはなんと言っても魅力的なキャラクター達です。
ハイテンションなギャグ漫画
ギャグ漫画のなかでの「ハイテンション系」の位置づけは「勢いが強く単純明快な笑い」を表すものが多く、大げさなリアクションや、単純でふざけた部分で笑いを作りだすジャンルです。
「ハイテンション系」のギャグ漫画は、バカげた単純構成と勢いで笑いへ巻き込む特徴があるため「短時間で気分転換・ストレス解消をしたい」ような方にオススメのジャンルです。
浦安鉄筋家族/浜岡賢次
「浦安鉄筋家族」 (浜岡賢次/週刊少年チャンピオン・秋田書店 ) は、浦安市に住む大沢木一家がドタバタな日常劇のなかで事件を起こして繰り広げていくハイテンション日常ギャグ作品です。
ハイテンションギャグ
なんと言っても、下品でハイテンションなギャグシーンは、単純明快で爽快な笑いを届けてくれます。
また、そのハイテンションに必ず付いてくる登場人物達の奇怪な叫び声は特徴的で、一度聞けば頭から離れない魔力を秘めています。
また、もうひとつの魅力として「有名人キャラ」が続々と登場するところです。
プロレス関係から時事ネタ、偉人、別作品キャラなど、ありとあらゆるパロディキャラが登場するので、ここは是非読んで笑ってほしいところです。
監獄学園/平本アキラ
「監獄学園」 (平本アキラ/講談社) は、共学になったばかりの元女子高に入学した、たった5人しかいない男子高校生が女湯を覗いた罪で投獄されることから始まる、脱獄系スクールコメディ作品。
いじめられる男子といじめる女子
元女子高で1000人の女子生徒に対して5人の男子高校生というハーレム状態のなかで、エロが何もないわけはなく、本作品でも色々なおいしい展開が繰り広げられます。
5人の男子高校生は、それはもうエロに向かって一直線で様々なミッションに挑戦するも、失敗すればそれは生徒会の女子生徒からのお仕置きの時間を意味することになります。
いじめられる男子といじめられる女子の姿が常に繰り広げられるので、これはM男とS女にはたまらない作品ともいえる。
行け!稲中卓球部/古谷実
「行け!稲中卓球部」 (古谷実/講談社) は、超個性的な男子中学生卓球部員が繰り広げる、怒涛の悪ふざけと下ネタが繰り広げられる男子中学生部活ギャグ作品。
男子中学生の本能のままに…
まずは男子中学生という思春期ドストライクの感情を、包み隠さず放って叫ぶ男子中学生達のテンションが、男たるもの通った道を必ず思い出して笑ってしまいます。
総じて言えば下ネタなんですが、そこには「あの頃の気持ち」が良く表されているんです。
ここまでハイテンションと勢いで笑いを取りにくる作品もなかなかありません。
どこかしらのページで誰かしらが何かを叫んだりぶん殴ったりして暴れています。
このハイテンションについていけるか不安になるほどに面白い!!
独特世界観を持ったギャグ漫画
ギャグ漫画のなかでの「独特世界観系」の位置づけは「誰にもマネできない独創的な笑い」を表すものが多く、どの作品とも被らない不思議でクセになるような部分で笑いを作りだすジャンルです。
「独特世界観系」のギャグ漫画は、不条理で頭のなか一時的に独占してしまう特徴があるため「好奇心旺盛で新しい価値観を日々求める」ような方にオススメのジャンルです。
伝染るんです。/吉田戦車
「伝染るんです。」 (吉田戦車/小学館) は、独特な世界観と独創的なキャラクター達が織り成す不条理4コマギャグ漫画作品。
病みつきになる独特な世界観
不条理ギャグを確立させた代表的作品であり、この独特で説明しがたい世界観は、読めばきっと病みつきになって頭を洗脳されること間違いなし。
4コマに秘められたその圧倒的な引力は恐ろしい…。
有名なかわうそ君をはじめとして、見たらなぜか忘れられない不思議なキャラクター達も魅力的。
この不思議なキャラクター達が不条理を繰り返していくシーンは、一度ハマれば笑いが止まりません。
テルマエ・ロマエ/ヤマザキマリ
「テルマエ・ロマエ」 (ヤマザキマリ/KADOKAWA/エンターブレイン ) は、古代ローマの浴場専門の設計技師ルシウスが、公衆浴場の湯中にてひょんなことから日本の浴場にタイムスリップしてしまうことをきっかけに、日本の洗練された風呂の技術に感心しそれをローマに持ち帰り取り入れていくという、浴場タイムトラベルコメディ作品。
近代文明に驚くローマ人
この作品の一番の魅力は近代文明の技術に驚くローマ人の姿がとてつもなく面白いところです。
シャンプーハットの使い方やフルーツ牛乳の美味さにいちいち驚くその姿は、笑えないはずありません!!
「テルマエ・ロマエ」はラテン語で「ローマの浴場」という意味になります。その名の通り、やはりこのローマと風呂という新しい独創的な掛け合わせが画期的で、どのページを読んでも見たことのない世界観で笑いを届けてくれます。
さよなら絶望先生/久米田康治
「さよなら絶望先生」 (久米田康治/講談社) は、「何事にもポジティブ」な女子高生の風浦可符香と、「何事にもネガティブ」な高校の担任の糸色望が繰り広げる、一話完結型の高校舞台風刺ギャグ作品。
風刺ギャグの世界観
まずはこの作品の一番の魅力が、時事ネタやゴシップネタなどありとあらゆる視点で批判や自虐を繰り返すその「風刺」の勢いにあります。それ故に一話の文字情報量はすさまじくなりますが、この風刺ネタは他にはみられない圧倒的な存在感で笑わせてくれます。
さらに作者独特の主観から飛び出してくる小ネタやパロディネタも、ごく一部の人にしか伝わらないようなニッチなものまで、とにかくマシンガンのように登場してきます。
ここはきっと読者それぞれの笑いのツボをヒットさせてくれる回が存在するので是非探してみてください!!
抱腹絶倒!筆者おすすめギャグシーン
ギャグ漫画を読んでいると、誰しもが笑いのツボにハマった想い出のギャグシーンがあると思います。今回は筆者オススメの想い出に残るギャグシーンを5選紹介します!!
世界初!?ジェットコースターでお経!!(聖☆おにいさん)
遊園地に出向いたイエスとブッダ。イエスの誘いで絶叫系のジェットコースターに乗ることになってしまったブッダだったが、いよいよ高度が上がろうとするとブッダはお経を読み始めて無心になろうとします。
その後の写真に写るブッダの無心の顔が忘れられない爆笑シーンでした。
四天王にとって一番大きな問題とは・・・(魁!! クロマティ高校)
クロマティ高校の二年生全体の頂点に立つ男たち、通称「クロマティ四天王」は四天王なのに五人いるという大問題に直面してしまうことに。
急に登場した二年生のこのクロマティ四天王のインパクトが忘れられない爆笑回でした。このあと色々と議論を交わしていき、予期せぬオチが待っているのです…。
この世に生まれてから……今日が一番悲しい日だった(少年アシベ)
「悲しき街角」というタイトルにて。アシベはゴマちゃんのためにアイスを買ってあげるのですが、なんとゴマちゃんの目の前で転んでしまいアイスは地面に落ちてしまいます。
ゴマちゃんは落ちたアイスに手を出そうとするもお母さんの言いつけがチラつき、結局アシベに引きずられながら去っていきます。
実はアニメではこの回がもっと悲しげに表現されていて、ゴマちゃんの愛おしさと悲しさが混じるこの場面は、個人的に想い出に残る切なくも笑える名シーンです。
このペットボトルは図工で使うのですてるな!!(行け!稲中卓球部)
部室に一番乗りでやってきた井沢は、前野が「図工で使うから捨てるな」とメモを残したペットボトルを見て、さらにその下に“あそこ”を入れるなよ」とふざけた文が書いてあることに気付き鼻で笑っていた。
しかし、遅れてやってきた神谷が見た井沢は、まさかのペットボトルから“あそこ”が抜けなくなってしまった情けない姿でした。
この一枚絵のインパクトはものすごく強烈で大爆笑の名コマでした。
風呂タイムスリップもいよいよ逮捕寸前に…(テルマエ・ロマエ)
子どもも楽しめるような浴場施設という新たな問題に直面したルシウスがタイムスリップした先は、なんと日本の温水プール施設のような場所でした。
浴場と勘違いしたままウォータースライダーの施設を目の当たりにしたルシウスは、実際に子どもに混じってスライダーを滑ってみたりと分析を始め、その結果をローマに持ち帰ることになります。風呂からタイムスリップしたために、全裸で逮捕寸前だったルシウスの姿が爆笑のシーンです。
気になるギャグ漫画はあったでしょうか?
漫画のなかの「ギャグ」というジャンルは他ジャンルに比べても、その手軽さや娯楽要素は強く、「誰かと話したい」「誰かに伝えたい」など「共有のしやすさ」に優れています。
そしてその「共有のしやすさ」という要素は、紐解いてみれば「漫画」というツールのひとつの突出した魅力そのものなのではないでしょうか。
思い返せばこどもの頃にゲラゲラと笑って読んだギャグ漫画は、一度友達の手に渡れば次々とそのリレーは続き、全く知らない友達から返ってきたという経験も少なからずあったと思います。その「共有」という面で「ギャグ」に勝るジャンルはありません。
そういう面でも「ギャグ」は漫画には欠かせないものであり、これからも人々を楽しませてくれる大切なジャンルのひとつなのだと思います。
そして今回のオススメギャグ漫画紹介が、知らない漫画の発見と、知らない誰かとの出会いのきっかけになったらいいなと思います…。
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作者
アナゴ
「アナゴさんの%表示マンガ感想」というマンガ紹介ブログを不定期に更新中。インドア趣味がマンガで、アウトドア趣味がロードバイクの1988年生まれ。好きな漫画家は「荒木飛呂彦先生」「福本伸行先生」「浅野いにお先生」「柴田ヨクサル先生」です。面白いマンガには「リアリティ」がある。それは「世界観に引きずり込む力」。そういうマンガに出会えたとき、マンガを読み続けて良かったと心から思えます。記事タグ
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