えなこインタビュー(前編):2次元だったらグロいのもどんと来い!プロコスプレイヤーが選んだパニックホラー漫画ランキングを発表!
更新日:2019/02/06 10:00
“日本一のコスプレイヤー”として、コスプレ界を牽引するえなこさん。昔からかなりのオタクだと言うえなこさんがハマっているジャンル・パニックホラー漫画のオススメベスト3とは? コスプレに挑戦してみたい漫画キャラや今後の目標も聞いてみました!
ゾンビの恐怖より、主人公の本心が見えない感じに心惹かれた
えなこ
――普段はどんな漫画を読むんですか?
色々と読むんですけど、最近はパニックホラーが好きです。たとえば、知らない人同士が一か所に閉じ込められて、殺人ゲームをしないと誰も帰れない…というような。三次元だと苦手なんですけど、漫画だったら結構衝撃的なものでも大丈夫です。むしろ「この切られた断面図ってどうなってるんだろう?」とか思っちゃいますね。
えなこ
――一番好きなパニックホラー系の漫画は何ですか?
「アイアムアヒーロー」 (花沢健吾/小学館) です。だいたいパニックホラーものって、主人公がゾンビの出現に驚いて逃げまくる…というのがセオリーじゃないですか。でも、「アイアムアヒーロー」 (花沢健吾/小学館) の主人公・鈴木英雄(すずき ひでお)はそういうわけではなく、いつも妙に落ち着いているんです。そこが人間離れしていて、最初はあんまり共感ができなかったんです。「どうしてこの人はこんな行動してるの?」「どうしてもっとパニくらないの?」って。まずはそんなキャラが主人公だということが衝撃的でした。
そこからはゾンビと戦おうとしたり、一緒に戦う仲間が増えたり減ったり、ゾンビものらしい展開もあったんですけど、その中でも英雄だけは全然変わらないんですよね。立ち向かうとか、頑張って生き延びるとか、そういう気力が見られないというか。
一応頑張っているシーンもあるんですけど、「この人の本心はどこにあるんだろう?」と常に頭をよぎってしまって…ゾンビものなのに別のところも気になってしまうという不思議な漫画でした。
えなこさん的“パニックホラー”ランキングは?
えなこ
――今まで読んだパニックホラー系の漫画でランキングをつけるとしたら?
一位はもちろん「アイアムアヒーロー」 (花沢健吾/小学館) 。二位は…たくさんあってすごく悩むんですけど、「BTOOOM!」 (井上淳哉/新潮社) かな。
人々が孤島に連れていかれて、殺し合いをしないと島から出られないという漫画です。
しかも最終巻が2種類あって、読者に結末を選ばせるっていう新しい手法を使っているんです。
――どちらも読んだんですか?
もちろんどちらも読みました!作者さんが描いてくれたものだから、最後まで全部読みたいし、どちらかなんて選べないですよね。結末は作者さんが決めてくれればいいのに、ずるい!って思いながら読みました。
えなこ
――それぞれどう結末が違うのですか?
「真実編」と「友情編」といって、バッドエンドとハッピーエンドで分かれています。私としてはやっぱり真実が明らかになった「真実編」がトゥルーエンドなのかなと思いつつ、気持ち的にはハッピーエンドの「友情編」の方で終わって欲しかったな、と思うところもあって…どちらが良いとかは選べないですね。
- 青年漫画 BTOOOM!
- 3.8 (291件)
――パニックホラー系の漫画、えなこさんランキングの第3位は何ですか?
「魔法少女・オブ・ジ・エンド」(佐藤健太郎/秋田書店)です。まさにバッタバッタと人が死にまくる漫画です。空から突然魔法少女が降ってきて、地上の人間を殺しまくるんですよ。魔法少女がゾンビの代わりになったようなイメージでしょうか。
魔法少女も複数いて、それぞれがいろんな能力を持っているんです。ステッキで頭をひと殴りすると、バーンっと頭が破裂するような能力だとか、ステッキで重力を操る魔法少女もいて、高いところに人を集めて一気に落として殺したりとか。
えなこ
――聞くだけですさまじいですね。他にもおすすめのパニックホラー系の漫画はありますか?
刑務所の中でゾンビが発生してしまう「アポカリプスの砦」 (蔵石ユウ・イナベカズ/講談社) も好きです。あとは「スプライト」 (石川優吾/小学館) も面白かったですね。どんどん謎が増えていくんです。途中までしか読めていないので、続きが読みたいですね。
えなこ
――色々なパニックホラー系の漫画を読んでいるんですね。
でも、たまにグルメ漫画を読んだりもします。最近だとテレビドラマにもなった「忘却のサチコ」 (阿部潤/小学館) とか。グルメ漫画って大体ほのぼのできるじゃないですか。パニックホラーのような刺激的なものももちろん好きなんですけど、ちょっとほっこりしたいときにはグルメ漫画を読んでいます。
- 青年漫画 忘却のサチコ
- 4.1 (1490件)
佐々木幸子(ささき・さちこ)、29歳。職業、文芸誌編集者。 仕事は順調、結婚も決まり、これまで...
モヤモヤの残るバッドエンドが好み
えなこ
――好きな漫画に「死役所」 (あずみきし/新潮社) を挙げていただきました。この漫画を知ったきっかけは何ですか?
普段から電子コミックを読むんですけど、広告などでプッシュされていて「一体どんな漫画なんだろう?」と試し読みをしたことがきっかけです。死後に訪れるお役所という設定や世界観に惹かれました。
――「死役所」 (あずみきし/新潮社) では、どういうところが好きですか?
オムニバス形式でお話が進むんですけど、死役所にやって来るキャラクターそれぞれの背景がすごく作り込まれていて面白いんです。
死役所には死亡理由に関わらず死んだ人すべてが訪れるので、いじめで自殺してその後はどうなったのか気にしている子がいたり、他人をかばって事故死したけど実はかばった相手は悪い奴だった…という子がいたり。もやもやしたまま成仏した子もいれば、満足して成仏したけど、実は現世では…という子もいます。
- 青年漫画 死役所
- 4.3 (18956件)
お客様は仏様です。此岸と彼岸の境界に存在する、死役所。ここには、自殺、他殺、病死、事故死……す...
話ごと、キャラクターごとに背景がしっかり作られているので、ちょっとモヤっとした結末だと「こんな終わり方でいいの?」とか「この人このまま成仏しちゃっていいの?」と思ってしまうんですが、そんなところもすごく面白いんです。
えなこ
――「死役所」 (あずみきし/新潮社) では、ここで終わっていればハッピーエンドだったのに、という展開もありますね。
知らないままで良かったのに! と思うお話は結構多いですね。あとはお話が進むにつれて、死役所で働いている職員の謎もだんだん明かされていくじゃないですか。そういうところも、もっと続きが読みたいと思えるポイントですよね。
えなこ
死後の世界って結構いい感じに描かれている作品が多いのに、「死役所」 (あずみきし/新潮社) ではその後も人間のドロドロした部分が表現されているから、モヤっとした終わり方になる話も多いじゃないですか。でも私は個人的にハッピーエンドよりもバッドエンドが好きなので、「死役所」 (あずみきし/新潮社) の読後のモヤモヤ感も大好きなんです。
えなこ
写真:原恵美子
プロフィール
えなこ
1月22日生まれ。愛知県出身のコスプレイヤー。コスプレの他、モデルや声優、テレビ出演など多方面に渡り活動中。
◆えなこ 公式Twitter
https://twitter.com/enako_cos?lang=ja
◆えなこ 公式Instagram
https://www.instagram.com/enakorin/?hl=ja
◆えなこ 公式ブログ
https://lineblog.me/enakorin/
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作者
ヘルシー鮫
漫画と猫と今川焼きが好きなゆるいオタク。テニプリは青春にしてホーム。永遠に千石清純に恋してる。【twitter】@herusamecochan
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