そのすべてが規格外!個性的過ぎる先生キャラ・ベスト5
更新日:2016/07/08 10:00
「GTO」(藤沢とおる/講談社)の鬼塚先生、「ROOKIES」 (森田まさのり/集英社) の川藤先生、「ごくせん」 (森本梢子/集英社) のヤンクミこと山口先生などなど…、実写化のドラマや映画で大ヒットした好例が後を絶たない、教師を主人公とした学園漫画。
前出の作品で活躍する教師たちは、言わずもがな常識はずれの突飛な方法で生徒たちを導いている訳だが、今回抜粋した教師たちはそれらと比べものにならないくらい超過激な指導(?)で突っ走りまくる規格外のキャラクター揃いだ。
チンピラ、ヤクザ、殺し屋、さらに超生物に至るまで、ビックリ先生のオンパレード。もしも、こんな先生が担任になったら洒落にならないくらい大変そうだけど、きっと退屈だけはしないハズ!
課題は先生を殺すこと!? 前代未聞の暗殺授業!
数多く存在する漫画の先生キャラのなかで、現在間違いなく最強で最高の教師と断言できる、「暗殺教室」 (松井優征/集英社) の殺せんせー。
人間の枠を完全に超越したタコ型の風体、自在に変化する触手、最高時速マッハ20の超速度などなど、どこをとっても規格外。
もちろん、命題でありコミュニケーション手段でもある「暗殺」を通して、生徒たちがそれぞれ持つ才能を開花させ、それを飛躍的に伸ばしたということも忘れてはいけないポイントだ。
まんまる頭にタコのような触手とその先っちょに肉球。まさに超生物と呼ぶに相応しいルックス。
マッハ20の最高時速の持ち主なので、正攻法では絶対に触れられない。
対殺せんせー用の特殊弾でのみ破壊が可能。しかし、尋常ではない再生能力有り。
普段はほとんど不気味にニヤニヤしていますが、必要とあればヒヤリとする発言も…。
ここだけ見たら自分を殺すためのアドバイスをするなんておかしな話だが、物語が進むごとにその真意が明らかになっていく。
生徒を守る姿に胸を打たれる! 殺し屋と教師のふたつの顔
暗殺と戦闘のプロとして世界中の裏社会を渡り歩く殺し屋、「ジーザス」 (七月鏡一、藤原芳秀/小学館) 。
死を偽装するために都合よく手に入った自分と瓜二つの遺体、藤沢真吾と入れ替わりしばらく身を潜めようとするが、藤沢は私立高校教員の就職が決まっていたため、教壇に立つハメとなってしまう。
日々、命を狙われるジーザスとそれに巻き込まれる生徒たち。一匹狼の殺し屋が教師となり他人を守ることで、戸惑いながらも新たな感情が芽生え始める。そんな主人公の姿が胸熱だ。
闇社会ではその名を知らないものはいないほどの有名人。
殺しの経験値はずば抜けているが、教師の経験は当然ナシ! 藤沢真吾として日々葛藤する毎日。
射撃の腕はピカイチで、20ヤード(約18メートル)離れた釘を打ち込めるほど。
ジーザスの強奪したヘロイン1トンを狙い学校にダンプが突っ込むも、即席でこしらえたネジの弾丸でタイヤを打ち抜き見事に制圧。
空中に跳び上がったバイクから後方の追手へ向け3発連射。車3台を見事に仕留めた。
さえないオッサン教師が立ち向かうのは、全国に渦巻く校内暴力!
お次は、「ビッグ・マグナム黒岩先生」 (新田たつお/双葉社) より。
一見さえない中年教師、黒岩鉄男は文部省から銃の所持を許可された最強のスーパーバイオレンス先生だった!
80年代当時、全国的に蔓延した校内暴力によって荒れまくる学園を渡り歩き、その名の通り巨大なマグナム銃をはじめとするあらゆる武器で極悪生徒を鎮圧していく。
現代では…というかいつの時代もありえない設定だが、とにかく痛快だ。ちなみに実写版で映画化されており、黒岩先生役には故・横山やすし師匠が怪演。
寝ぐせ頭に黒ぶちメガネ、よれよれのシャツ、小柄で寡黙。あきらかにナメられるその風体ですが…
とりあえず挨拶がわりにぶっ放します。あ、でも死者は出しません。あくまでも教育です。
場合によっては対戦車砲の使用もあります。
当然ありえない設定のため、大量の銃火器を見せたところで、モデルガンコレクターと間違えられることもしばしば。
指導は生徒だけでなく、先生にも容赦なくビシっとキメます。
見た目はただのチンピラ! 愛すべきちゃらんぽらん教師
「ファンキー・モンキーティーチャー」 (もりやまつる/講談社) から、酒、タバコ、金、車、女が大好きのどうしようもない落ちこぼれ教師・戸沢康平。
さらにパンチパーマに剃りこみ、ジャージ姿というチンピラのような出で立ちも相まって、誰がどう見ても確実にダメ人間。ただし、生徒がピンチのときは相手がヤクザであろうが凄まじいパワーで圧倒する。
戸沢先生が抜きん出ているのは、誰に対しても同等に接するというコミュニケーション能力だろう。おそらく誰からもまったく信頼されていないが、なぜか憎めないキャラクターなのだ。
ちなみにこちらも実写映画化されており、戸沢先生役は寛平ちゃんこと間寛平。
生徒からの相談にも快く対応します。もちろん有料で。
担任していた3年生のクラスの愛すべき生徒たちへ一言。サスガです。
元教え子たちに止められようが「検問がナンボのもんじゃ! ちゅーねん!!」と一蹴。結果、この有り様。
戸沢ちゃんの言うこともわかりますが、警察の言うこともごもっとも。
地面に頭がめり込みそう! 礼節の大切さを教えてくれる“土下座”教師
ラストは「謝男」 (板垣恵介/日本文芸社) から。
治ヶ浦高校の現国を担当する教師・拝一穴。赴任初日の挨拶で全校生徒に対して見せたのは、なんと「土下座」。
謝罪、礼、感謝、祈り…、座礼という行為を通して、生徒たちが抱えるあらゆる問題を独自すぎる哲学で説くそのスタイルはまさに唯一無二のオリジナル。
なにせ、先生と生徒という圧倒的な上下関係を土下座という行為でいとも簡単にひっくり返してしまうのだから、生徒たちは毎度ぽかんと呆気にとられてしまう。しかし、そんなショッキングな教育法で生徒が急激に覚醒、成長する姿に毎回思わず感動してしまう。
赴任初日に全校生徒に対して見せた土下座は強烈なインパクトを残す。
生徒たちの幸せを祈るために日本国旗へ座礼。この後、なぜか集合した全校生徒が前のめりに倒れるという怪現象が!?
無駄に叱ることはしませんが、言うべきときは言います。…怖い。
毎日1分だけ遅刻してしまう生徒に対しては、何が起きても必ず遅刻を1分で食い止めるとしてその姿勢を讃えた!!
正しく美しい座礼は、邪な者を祓う力を持つ!! ということで除霊もします。
いかがでしたか? 現実では先生=真面目、堅物、退屈…そんなイメージですが、漫画の世界ではこれに反発するかのように無茶苦茶だけど素敵な先生がたくさん存在します。
結論、どちらにも言えるのは「先生って大変なお仕事よねぇ…」なんてことでしょうか?
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作者
T山N行
埼玉県K市在住のどん底未婚中年男性です。普段は深夜アルバイトを中心に某メンズファッション誌や某カルチャー系ウェブサイトでライター業もしています。雑誌編集経験だけは無駄に長くて、これまで二度ほど編集長もやりましたが追い出されました。2015年に『VOiD』という中年向けメンズ誌を立ち上げまして、現在スポンサーを探しています。漫画と海外ドラマが好きです。記事タグ
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