4.0
批判があるが
作者は異常だ、なんて内容の低評価レビューが散見されますが、そう異常ですよ。作者は異常なんですよ。そんなこと百も承知だと思いますがね。その異常さに気付き、克服したいともがき、どうやら成功したらしい、その内容をお伝えします、というマンガです。
話の序盤で、よしよし怒ってるんだな、大丈夫だよ、と包んで欲しいと夫に要求している場面がありますが、あそこで「おっ、わかってるじゃないか」と思いました。あれはまさに、状況でなく心を見て欲しい、傷ついた心を抱きしめて癒して欲しい、という欲求だったのだと思います。最初から何をして欲しいかはわかっていて言葉にできていたことはひとつすごいことだったと思います。ただ夫にはそこまで伝わらなかった。夫に癒してもらうのではなく、自分で克服した、非常にがんばった方だと思います。
こんなに我慢してくれた夫にも悪いところがあると指摘して、なんでも人のせいにしているというレビューもありましたが、普通あんな状態の人間に付き合えませんからね、全て包み込んで癒すわけでもなく、ブチ切れに付き合ってただ一緒にいた夫もどこか普通と違うところがあるんだろうと思います。夫側にも、作者がブチ切れることでバランスが保てていた部分があったのだろうという作者の考察は一理あると感じました。
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