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ハピネス

あらすじ

謎の少女に襲われ、決断を迫られたあの夜──。幸せでも、不幸でもなかった僕のありきたりな日常は、跡形もなく壊れてしまった…。首筋に残った“傷”。何かを求めて、止まない“渇き”。冴えない高校生だった、岡崎(おかざき)を待ち受ける運命とは…!?

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    押見修造への謝罪

    以前、一巻だけ読んで、放っておいた。
    そのときは、押見修造という作者は、「惡の華」みたいに、「現実枠」の中のストーリーの方がいいな、なんて思ったのだ。
    私が阿呆だった。
    サスペンスとしてもスリラーとしてもラブストーリーとしても一級品、という稀有な名作である。

    登場人物たちは皆、それぞれの痛みを抱えながら必死に生きようとしていて、誰に、というか、ほとんど誰も彼もに、私は感情移入してしまった。
    現在六巻、この先に果たして、どんな「ハピネス」があり得るのだろう。
    でもどうか、決死の覚悟で生き延びた人々を待つのが、ハピネス、であってほしい。

    押見修造は、この漫画の中で、ある意味、「惡の華」と同じことを描こうとしているのではなかろうか。
    過去にとらわれて生きる人々の必死のもがきと悲しみ、そして、どうやっても「普通」に生きられないことの悲しみ。
    それはまさしく、「惡の華」で私が魅了された要素だった。
    キャラクターは全然違うけれど、「惡の華」の仲村さんと、「ハピネス」のノラが、私にはだぶって見えた。
    「普通」でいられない存在の魅力と美しさと危うさを、押見修造は、バンパイアというメタファーに落とし込んで、見事に描き出した。
    それは新しい挑戦であり、冒険であったのだと思う。
    それを真摯に受け止めなかったいい加減な読者としての過去を、押見修造に謝りたくなった。
    ごめんなさい。
    素晴らしい作品です。

    by roka
    • 14
  2. 評価:5.000 5.0

    面白さと恐怖と共感

    ネタバレ レビューを表示する

    押尾さんの作品は、どれも人の心情の表現豊かな描写で、台詞以上に読み手にリアルに伝わってきます。台詞は最小限。まるで井上先生のバガボンドのように。そして面白さとちょっと怖さも混じって、早く先が読みたい!ちょっと物足りない!と思えてしまうくらいで、完結するまでの次話が出るまで待ちきれず一旦退会してしまいました。(笑)
    けど、この作品が読みたくてまた再登録!!!
    登場人物の苦悩、特に猟奇的な恐ろしさ、そして優しさ、あたたかさ、なんて豊かな表現力なのかと毎回引き込まれています。
    マコトとノラの惹かれ合う関係は、最後の最後に解りますよ。
    この先生の繊細な表現力、
    唯一無二の作品、とにかくオススメ!!

    • 6
  3. 評価:5.000 5.0

    ネタバレ レビューを表示する

    表紙が怖くて読むのを避けてましたが、読み始めてみたら中盤から止まらず読破しました。
    主要な登場人物が亡くなってしまうところ、無情です。特に勇樹の生気を取り戻してから最期のシーンは泣きそうになりました。所々そのような場面あります。
    グロいのは、吸血シーンぐらいで実際もっと残酷と思われるシーンは描写自体省かれて事後の状態になって察してよという感じなので読んでて気持ちわるくなるほどではなかったです。
    この漫画の主人公は岡崎とノラ以外に雪子さんもその1人なのかなと思いました

    by 匿名希望
    • 4
  4. 評価:5.000 5.0

    まさに一気読み!

    近年稀にみる傑作です
    無料分しか読めない人はレビュー残す必要なし。
    世界観がすごいので途中でやめた人も戻ってラストまで読んでみてほしいです
    血の轍、惡の華、ハピネスの流れで読んだけど
    結果オーライ!作風って似てくるものだけどこの作家さんにはそれがない。似てるのもそれぞれの作品に伏線はったりのベテラン作家さんいてコアなファンは面白いけれどね。
    誠が愛した雪子との別れの刹那、不死の苦しさ、生き抜いて美しく終わりを迎えた勇樹、サクとの友情、輪廻転生で出逢えたノア。読んでる間、登場人物すべての感情が流れ込んできてくれた作品。
    なかなか出来ない体感でした。
    雪子の最期まで遠くから見守り続けた誠の、ノアへの愛とは異なる愛が見えた時、とても切なかった。
    リアルもSFもラブもいけるんですね!
    ぜんぜん違うけど、人外モノでここまでハマってしまったのは寄生獣以来です!
    いまから麻理のなか読んできまーす

    • 0
  5. 評価:4.000 4.0

    おかえりアリスと僕は麻里のなかと並行して読んでます。みんな無料分終わってしまったので、ホントに少しずつ課金して。こちらも含めてひねりの利いた青春ものと言っていいかな。非日常な出来事がおきて、それぞれの悩みが浮き彫りにされる。家庭のなかでの悩み。(毒母が出てくるな確率高いなぁ。)コンプレックス、性への興味、自分の存在価値、10代は繊細で大胆で、歳を取ってしまった自分から見るとすごく新鮮。この作者さんは初めて知りましたがそういう心理描写がホントに上手い。話の展開もラストが全く想像出来ず、ひたすら楽しみに読んでます。

    • 0

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