みんなのレビューと感想「親なるもの 断崖」（ネタバレ非表示）（22ページ目）

なぜ？

番頭の直吉はなぜハゲなのでしょうか？
その疑問が払拭されません。

もうひとつ、
彼女たちのように
東北の農村の娘が、貧困のあまり
公然と身売りされるという現状を憂いた
陸軍青年将校たちが決起して
昭和１１年に起きたクーデター、
２２６事件が描かれていなかったこと。

なぜだろうという疑問と、
残念な気持ちになりました。

それでも強く生きる女性達に涙が止まらない

こんな辛い状況のなか、強く生きる女性。
今でも女性が人として認められない世界があります。
日本にもこんな時代があったと、是非読んで知ってもらいたい。

とても胸が痛みました。
ただ、今、私たちが存在できているのは、この本の登場人物のおかげ…だとも思いました。
同じ 身体を売る 事の意味合いが、今と昔のでどれだけ違う事か。
色んな世代の人達に読んでいただきたい作品です。

激しく心痛。

登場する女性たちを思うと、ただただ激しく心痛です。
もちろん、性産業を否定する考えは、私には無いです。
自己都合、自己意思による自己判断と自己選択で性産業に就く方々と、登場する女性（幼い少女）たちとは、環境や状況があまりにも違います。
自ら望まず「親の都合で」売られ、不可抗力で、あまりにも幼い年齢で行為を強いられるなんて！
彼女らの傷心や悲痛、そして親孝行の心を思うと、娘を持つ母親として、胸が張り裂ける思いです。

そんなに昔の事でもない、辛く重い日本の歴史。
これは女郎の話ですが、開拓や発展に祖先の大きな犠牲があったことを知ることが出来てよかった。

読んで楽しい話しではないですが、日本人が忘れてはいけない歴史。

きちんと伝えていくべき歴史

同じ女性として、何とも胸が痛くなる話です。
本当にちょっと前に日本で現実にあった話なんですよね。
こういった歴史があることを、きちんと伝えていかねばならないと思います。
そして、二度とこういった悲しい歴史が産まれるコトがないように。
いろいろ考えさせられる話です。

重くてキツい辛い！

何度読み返してもキツいです。本当にあったのでしょうね。好き好んで体を売る訳ではないのに、、どーして迫害されてしまうのか！？
どーして、こんな人間を女を動物以下に扱うのか！？
腹が立つ！！
時代とは言え、納得出来るはずは、到底ない。
ただ、ただ、重く悲しい作品だが、読んで置くべき大作だと思います。
これが、昔の日本なのですね。悲しいです。

花嫁姿

お梅の娘である道生さんが綺麗な花嫁姿を見に纏い、みんなに祝福されている姿を母親のお梅さんも見たかったと思います。

個人的には強くしたたかに生き抜いた華やかな武子さんが一番好きです。

ねえちゃん

松恵さんさぁ。初見世のショックは、わからなくもないけど武子の言うとおり死ぬことは、なかったんじゃない？その後、妹の 壮絶な人生、思えば…最年長なのに頼んないし覚悟がない。ポイントの都合でまだ２部は読めてないけど、話としては好きだから続き読みますが、そこだけみょうにもやもやする。

思想が…

物語はおもしろいが共産主義・左翼思想の視点で当時の時代背景を綴っている。まあ、それに気付ければ物語として楽しめるかな。