4.0
同世代は読んでて心が痛いほど
働く30代、何処か現実味がなく他人事に思えがちな、「結婚」「家族を持つということ」。
でもある日とつぜん現実味を帯びて、自分にも訪れるのかもしれない。
主人公達と同年代の東京で働く女子として、とても共感したし苦しくなりました。
絵や描写がとても丁寧で、ぐずぐず迷ったり煮え切らない人間模様がすごく上手く描かれています。
本心とは違う方に流されて、妥協して、収まるところに収まり、家族を構築していく。
「こんなはずじゃなかった」と思う事もあるかもしれない。
でも最初は想定外で戸惑いがあったとしても、家族として長年過ごせば人も愛情の形も変わっていく。
それが家庭を築くという事。
大人になればなるほど、純粋な気持ちだけの恋愛、ましてや結婚なんて難しすぎます…。
現実的というか、そんな感じの「流された感、妥協感」のあるラストだから、読了後スッキリしない方が多いのでしょうか?
ただの青春恋愛ストーリーではなくリアルを描く漫画だからこそ、私はこれで良いのだと思いました。
というかもっと救いようのない、ボンヤリした終わり方なんじゃないかとヒヤヒヤしてたので、
登場人物達がそれぞれちゃんと前を向いて「家族」をしている姿が見られて良かったです。
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