5.0
考えさせられました
子育て中の身です。
親が施設の先生に話す言い訳にドキッとすることがあり、改めて自分の子どもへの接し方も見直すことが出来ました。
虐待は繰り返す……。
ただ、子どもだけをかわいそうとみるのではなく、その親も辛いのだと思います。
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子育て中の身です。
親が施設の先生に話す言い訳にドキッとすることがあり、改めて自分の子どもへの接し方も見直すことが出来ました。
虐待は繰り返す……。
ただ、子どもだけをかわいそうとみるのではなく、その親も辛いのだと思います。
おそらく…かなり取材されて書かれた作品かなと…。
その為物語というより実録に近い感じを受け、ストーリーにおけるはっきりとした起承転結が曖昧で、「えっ、そこで終わるの」という話もありましたが、リアリティー性が高く胸に突き刺さりました。
虐待という問題の根の深さ、闇の深さを思いしらされます。
この著は虐待を受けた子供達の保護とケアと成長に重点をおいて描かれている為、闇の部分はあくまで必要最低限の描写で深く言及はされてはいませんが、
この問題で一般の人が普通に思うであろう、
なぜ実の親が実の子を虐待するのか?
なぜ義理の親から虐待を受けている子供を実の親が助けてやらないのか?
なぜ義理の親と結託して、自分の子を虐待するのか?
という疑問の答えの一端は掴めると思います。
そして読み終えて、感じたのは逃げ場所の必要性でした。逃げ場所があるかどうかは虐待を受けている子供達の生死に関わる問題。しかし残念ながら今の日本は逃げ場所になる受け皿が慢性的に不足しています。
だから、この問題をもっと社会に広めて関心を持つ人が増え、行政が動いて欲しい。そういう意味でも沢山の人に読んで欲しい作品です。
読んでいて、ふと自分の幼少期を振り返りました。
作品中のことほどひどい目にあった訳ではないのですが、忘れていたつらい記憶が甦りました。
作品中の子供の何人かはまるで私を見ているかのような性格や言動があり、ドキッとして胸が苦しくなりました。
自分の性格について昔から「何故私はこうなのか?」と思うことがあるのですが、幼少期の記憶が甦ったことで、納得しました。辛くて忘れていたのだろうということも、同時に、忘れたつもりでいてもずっと自分の人格に影響が残っていたことも。
自分を振り返る良いきっかけになった作品でした。
内容は非常に素晴らしく、考えさせられることがたくさんありました。
ですが、ジンコのことって解決してましたっけ?
そこだけ気になりました。
虐待の連鎖って確実にある
それを背負い生きて辛酸を味わいながら生きて、生きて、生きている。
そんな苦しみを抱えている方にオススメします。少し何かが分かるかも。
愛しいママ、愛しい子供たち。