最後まで読ませていただきました。
子供の頃ニュースで「何で日本に戻って来ないんだろう…」と不思議に思ったことがありました。
当時の日本と中国は本当に時代差があり、車よりも圧倒的に自転車社会だったり、全ての技術において50年くらいの差があったように覚えています。
なので、何故先を行く日本へ帰って来ないのか理解できませんでした。本当に子供だったので…
今50を過ぎてこの作品を読み、しっかり理解できました。
日本で受け入れる家族の経済状況で、受け入れたくても受け入れることが出来なかった家族もいたことでしょう。
あつこちゃんのように、あと少し身体さえもてば生きて日本へ帰れたであろう方もいたことでしょう。
あつこちゃんのように命を落とす前に優しい実の兄に会えた方、逆に肉親の誰とも会えないまま命を落とされた方も多かったことでしょう。
TVを通し、涙して抱き合う残留孤児とご家族が本当に大変な苦悩を乗り越えた姿であり、肉親が見つからず泣き崩れる残留孤児の方々は更なる苦労が続くことを子供だった故にわかりませんでした。
そして歳を重ねるごとに残留孤児のニュースも少なくなり…戦争に巻き込まれた方々の時代が過ぎていってしまいました。
この作品は子供の頃によく目にしていた悲しくも美しい(再会の涙)場面を鮮明に思い出させてくれました。
残留孤児という悲しい歴史から、子供だったこともあり悲しさ故に目を背けていた自分にも気がつきました。
この作品のおかけで漫画とはいえしっかり向き合うことができました。
ありがとうございました。
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