【ネタバレあり】金の糸のレビューと感想
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どうしようもなさの果て
思春期のどろどろでろでろしたあれやこれやを生々しく描いた漫画。
押見修造が絶賛したという。
まあ、それはわかる。
主人公の男は本当にどうしようもないのだけれど、私はどうしても「こいつクソだな」と切って捨てることが出来なかった。
それは私自身も、程度の差こそあれ、こういう「どうしようもなさ」を抱えて青春時代を送っていたことを否定できないからだった。
その「どうしようもなさ」というのは、大人になってしまえば「何であんな些細なことが」という物事に対する恐れや不安だったり、そもそも自分のことを理解していないがゆえの優柔不断だったり、つまらない嘘だったりする。
特に本作においては、嘘、というのが主人公の世界を決定的に、また致命的に歪ませてゆく。
私は別に嘘を賛美するつもりはない。
ただ、自分が正直者だなどとは口が裂けても言えない人間であるから、嘘というものをことさら責める気になれない。
昔読んだ小説に、こんな文句があった。
「嘘と沈黙は現代の人間社会にはびこる二つの巨大な罪だと言ってもよい。(中略)しかし、もし僕たちが年中しゃべり続け、それも真実しかしゃべらないとしたら、真実の価値などなくなってしまうのかもしれない」。
本作、私は何よりも結末を重視して最後まで読んだ。
もし本作が、思春期の中だけで曖昧に物語を閉じるなら、無難だけど逃げている気がしたし、明らかに押見修造の影響を受けた作者なら、それをやるはずがない、頼むぜ、と思いながら。
結論から言えば、難しいけれど、これで正解だったのではないかと思う。
いくぶん自嘲気味に言えば、馬鹿げた幻想を抱くのはいつだって男の方で、いずれそれは消え失せる。
それを青春の終わり、と呼ぶのではないかと私は思っている。
問題は、その幻想が消えた後の人生であって、本作が描いた苦いけれど爽やかな結末が、私は好きであった。by roka- 3
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2.0
良かったけど、
途中まで凄く良かったけど、ラストは微妙でした!
詰め込んだかんじかな???
もう少し何か欲しかったです。by クリコとリスコ- 0
4.0