5.0
和製ハーレクイン・シンデレラストーリー
「君は俺の妻になるのだから」を先に読んでいたので、添島零士サマが、カニンガムホテル東京の社長秘書として登場していたのを見て、きゃぁ〜〜〜♡でした。でも、その零士サマを完全に脇役にしてしまったのが、今作のヒーローで社長の天宮清泉サマ!篁センセ、いい仕事してますなぁ。大人のイケメンハイスペック男子が、見事に具現化されています。
それにしても、井上美珠先生の描くヒーローに割と共通しているのは、これまで大人の割り切った関係しか続けてこなかったのに、なぜかしら地味めのヒロインに惹かれ、本気になっちゃうこと。特に、今作のヒロイン陽子は、ブルースターを進呈されたエキスパートとはいえ、ごく普通のハウスキーパー。彼女のことが気になるところまでは理解できるものの、何故に?という感は否めませんでした。それに、「大人の関係」だった割には、元カノに未練もたれていることも多いし…。そういう相手は、ちゃんと見極めなさいよね。
多少過去に難ありの天宮氏ですが、その分陽子がピュアで真っ直ぐで、かつ自分というものをしっかりもった女性なので、多少の違和感は無視の上、イケメンハイスペック男子がデレデレになるシンデレラストーリーとして楽しめます。TLというほどTLではありませんが、清泉サンの上品な言葉責めは一読の価値あり、星5でお勧めです。
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