4.0
痛々しい表現が引き付けられる
怒鳴る父親のインパクトが恐ろしい。
そして母親の変貌。
父親側の親族の狂気。
後半に父親の独白と思われる部分があるが、加害者なのに自分が被害者だというニュアンスが滲むところに救われなさを感じた。
加害者はわかってない。
自分の勝手が回りにとってどんなに暴力的で破滅的な傷を負わせているか。
暴力や威圧的な行動をする者の暮らしやすい場所は、周りの人の地獄なのだ。
私も身近にいたからわかる。
自分の影響を受けない私は「理解できない他人」なんだってさ。どこまで自分勝手なんだか。他人とわかり合うというのは他人を支配することじゃないんだよ。
加害者はそんなことも学べずに暮らしている。
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