3.0

2019/01/04 6:07

全話読んだ上での感想(完全書き直し)

※前回投稿文が完結前だったので一旦削除しました。

ーーーーーーーーーー

まずこういったジャンル、普段はあまり読まないのですが、色々縁があったため拝読しました。

中途半端な形で終了したこともあって(単行本の売れ行き次第で続編化が決定するようですが、)確信に触れきれてないのが残念です。
あと、異星人の女子高生が侵略者というアイデアはとても斬新で導入部としては目を引くのですが、ややそこに頼り気味というか小手先のテクニックで勝負している印象。そこが失速した原因か……(面白い漫画は導入部以降も惹き付けられるものです)

あと、全体的に青年漫画と言うよりは少年漫画のような印象を覚えました。
特に気になったのは、青年誌として肝になる大人の男性(時に女性も)としての｢落ち着き｣｢風格｣｢語らずとも醸し出されるカッコ良さ(背中で語るetc.)｣など、シリアスシーンにおけるそういった描写が物足りない点。

漫画家に限らずクリエイティブ系全般に言えることですが｢常識は打破すべき｣という固定観念に縛られすぎて独走状態になりがちで、理解どころか振り向いてもらえないことが多いように思います。
むしろ常識を知って世の中を洞察し、核心に迫ってこそ人の心を掴む術が身につく……絵の上手さやテクニックは、そこをクリアして初めて進化を発揮するのではないでしょうか。
作品に今ひとつ説得力が欠けているように感じるのは、恐らくそういった常識人や一般人が持ちうる｢決して“特別”ではない人間らしさや普遍性、奥ゆかしさ｣といった類の表現力なのかもしれません。

……とやや辛口かつ長文になりましたが、もちろん良い点もあります。
絵に勢いがあるので、漫画家としての力量としては申し分ないです。特に女性、女子高生など若い女の子の絵に関しては並々ならぬ愛を感じる程でした(笑)

あとはそれら手段を用いて何を伝えるか、が今後の課題でしょうか。

鷹巣☆ヒロキワールド、これからどのように成長を遂げていくのか。今後がとても楽しみです！