5.0
こうの史代先生の作品は、アニメ化されたこの世界の片隅にがものすごく有名だけれど、私はそれがアニメ化される前にこの漫画に先に出会って、身を打ちのめされる衝撃だった
日常からあの日のことを思い出しては苦しむ主人公
草が手のように描写されるシーン、そして最期の台詞だけのコマ達は幼心に印象強く残った
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こうの史代先生の作品は、アニメ化されたこの世界の片隅にがものすごく有名だけれど、私はそれがアニメ化される前にこの漫画に先に出会って、身を打ちのめされる衝撃だった
日常からあの日のことを思い出しては苦しむ主人公
草が手のように描写されるシーン、そして最期の台詞だけのコマ達は幼心に印象強く残った
戦争後に強くたくましく生きていくそんな話だと思っていたのですが、現実は非情で辛い話だなと思った。戦争は二度とあってはならないと思います。
あの日原子爆弾によって壊され、またその後も壊され続けていったのは、普通の人々の普通の日常だったのだということを思い知らされます。今与えられている日々を感謝し、もう二度と戦争に加担しない国であるようにと願います。
「桜の国」で、広島に出かけていったお父さんが川辺で話を聞いていたのは打越さんですよね?彼のその後の人生がどんなだったのか、想像を掻き立てられます。よい場面だと思いました。
決してドラマチックではなく、原爆を経験した女性の日常が描かれていました。せっかく生き延びたのに、何年も経ってから身に起きた悲しい現実。何年も時を経て最後の最後で話が繋がるのですが、被爆者の戦いはずっとずっと続いていたことや、被爆者の差別もなかなか無くならなかったことを改めて気づき考えさせられました。
可愛らしい絵で描かれており、読みやすいです。
二部構成になっていて、1部はこどもの頃に広島で被爆した若い女性、2部はその姪が主人公です。
原爆から10年、自分は生き延びたのかと思っていた、好きな人もでき、未来を見ようとした矢先の現実。
2部は、平成の時代。若者たちは戦争は遠いことだと思っているけれど、彼らが自分の結婚相手に被爆者の子供を選んだら、彼らの親はどうするのか。
さらに時代は過ぎ、孫の世代になりつつある現在、原爆は過去になったのかどうか。体験者たちがすべて亡くなっても、子や孫が引き継ぐ苦しみなのか、考えさせられる作品です。
ヒロシマのことは小学生のときに道徳の時間で習ったけど、あくまで歴史とか、事実として習って、体験も話してもらったけど子供心にファンタジーフィルターにかかっていたのか、改めて読むとドシンと来るものがありました。
何これこわい...
被爆当時のお話はよく見聞きしますが、心の傷になった部分のお話はあまり触れることはありませんでした。語るのも辛いでしょうから。生き残った人の苦しみを思うと、心が締め付けられます。読んで、知ることが出来て良かったです。
知るのが怖い でも知らなければいけないこと
日々の営みを淡々と描いているからこそ 心に響くものがありました。
ずっと考えさせられる内容です。
広島のあの一発の原爆が、その時代だけではなく未来の二世、三世にも大きな被害と苦しみをもたらすことに強い憤りが込み上げ、同時に恐ろしいものをよく作ろうと思ったのと、生きている人間に使った事、とても人間の心を持った人では出来ないと思いました。
今では、広島長崎原爆を凌ぐ核兵器がどんどん作られていることに、あのとき世界は何も学ばなかったのかと、憤り込み上げます。
広島の原爆は遺族や被害者やその子孫にまで色々な差別や被害を起こしている。日本の少し前にはそんなことが普通でした。
私は広島出身。身近に原爆三世の方などいたので、他の県の方からすると昔の話だと思うが、広島には未だ原爆で苦しんでいるかたがいる。少しでも被害者の方たちのきもちを知る漫画だと思う。