【ネタバレあり】はきだめと鶴のレビューと感想

不憫受けの再生のお話

重い話が好きなので、こちらの作品読みましたが、思っていた程重くなかったです。
主人公の螢（受け）と年下ノンケの準太の恋のお話です。
螢はヤ◯ザの組長の愛人になって、螢は好きだったのに報われない恋で、しかも裏切られてAV男優になり、借金まで負うことになり、なんとも不憫な過去なのですが、螢はそれらを全て自分の選択だと受け入れて。。。螢は普通の恋は出来ないと諦め、準太(攻め)からの一途な想い受け取れず。準太は螢のそんな過去を含めて、螢を好きで諦めきれず、最後は螢も準太のことを素直に好きと思えるようになり、というハピエンです。
螢の辛い過去の事は余り描写がないので、然程読んでいて辛くないです。
ただ、螢の愛した組長とのことや、その組長の部下(螢を裏切った)との関係が、もう少し読みたかったかなと。
不憫受けの作品なら、同じ作者の「金色蜂に蜜」もおすすめです。

作者さん買いです。

とにかく重たい、、、という印象でしたが、最後のハッピーエンドで救われました。ただ、傷つけた張本人の謝罪が軽い。

苦しい過去の末
ずっと見つめてくれていた攻めと
出会えて良かった…
ずっと貼られていた半券が切ない
その存在をちょっとでも見てくれるカットも
欲しかったな 戻れなくても。
阻まれた2人だし。知って欲しかった純愛。
籠の鳥にならなくて良かった。

ひっそり

人知れずひっそり生きていくつもりだった螢。一度だけ年下ノンケと関係を持ってしまった。わんこ系の彼はぐいぐい来るので、諦めさせるつもりで過去を打ち明けたんだけど。
きっと２人は今頃幸せだと思う。

重かったけど

裏社会と繋がって落ちるところまで落ちても死なずに生きてた螢さんが幸せになれて良かった。
強いな、螢さん。

美しい螢

美しく生まれると良い事ばかりと思ってたけど、そうばかりじゃないという事か
自分で望む訳じゃないのに色々な人が寄ってきて利用される
そんな人生を送ってどん底に堕ちる
35歳でフリーター、でも自分の力で生きてる
死んでしまってもおかしく無い程の過去があるのにちゃんと生きてる
準太に出逢って普通の恋愛を知る
思い出に縋って生きなくても準太と生きる幸せ
映画の半券が増えてるのが微笑ましい
準太の鶴になれて良かった
深い余韻が残る大人の作品でした

読後感

言葉に出来ない、心に重たく残るものがある読後感です。最後幸せな結末が無ければ読み返さない作品です。でも、それだけ素晴らしい作品ということでもあり、作者さん、天才だと思います。
螢（受）の半生が壮絶過ぎて…フィクションなのに息が止まるほど苦しい描写もあります。その中で準太（攻）の存在は間違いなく救いです。（読者にとってもです）
大野を除けば、肯定する訳ではないけれど、波柴もまた背負い、守らなければならないものがあり、そうせざるを得なかったのだろう…と、少しだが酌量出来る所もある。そう思わないと、到底許せないので。でも、やはり愛した相手が悪かった。出会わなければここまで堕ちることはなかっただろうが、出会い、堕ちたからこそ普通の幸せが本当の幸せであることを実感できたのだと思います。受け入れてきた螢の強さには涙が出ます。

作者さん買いです。
結構暗い系のお話でしたが、主人公が綺麗で影があって魅力的です。一応ハピエンなので前半と中盤苦しいのが報われる感じです。

主人公の蛍さんに、あんな事
こんな事の過去があるなんて、あんなにトラウマを背負っているとは思わず読み始めて
しまいました。
時に切なく、目を逸らしたくなる過去も
有りましたが、読んで良かったです。
準太君の一途さ、純粋さに救われ
平凡な幸せを2人で掴む事が出来て…
安堵しました。

切なくてキュンとする。

ジェラ〜が大好きな作品なので、こちらも購入！切なすぎる過去を持つ受と、人生ソツなくこなしてきた若者のお話。誰かを本気で好きになるって切ないなーと思う作品。親父さんが今、どんな気持ちでいるのかも気になるけど、、、。