5.0
宮廷を舞台にした重厚な人間ドラマ
タイトルは軽いですが、内容、絵柄ともにしっかりしていて、読み応えがありました。
(どうしてこんなタイトルにしちゃったんだろう?という感じです。)
北部出身の正統な王のもとに第二妃として嫁いだ、南部出身の豪族の総領娘ベルタ。王にはすでに子どものころに結婚した従姉妹の正妃マルグリットがいた。ベルタは政略結婚だということを重々承知して後宮に入るのだが、王とマルグリットには結婚生活15年が過ぎても子ができないという悩みがあった…。
結婚初日の三日間はねやを共にするという古い慣習に則った際、たまたま王の子を授かってしまったベルタ。それ以外は王と寝所をともにしたこともなく、いつまでも他人行儀な2人であったが、王子の誕生を王妃たち一派が面白く思うわけがなく…。
陰謀渦巻く宮廷で、持ち前の明るさと聡明さを武器に、自分の責任をまっとうするために奮闘するベルタ。それは、周囲にも大きな影響を与え、難しい立場に独り苦慮してきた王の心をも和らげていく---。
とにかく重厚です。その立場上、生まれ落ちたときから、人の上に立つとは?というようなことを常に考えている真面目で誠実な王とベルタ。下手な動きはとれないだけに、彼らの言動一つ一つに重みがあります。
初めは距離があった二人が、南部への視察旅行やある事件などを経て、お互いの立場を理解し、歩み寄ろうとする姿勢に変わっていく様子が、なんとも言えないです。
南部に住むベルタの両親や幼馴染み、王の養母である王太后など、2人の周りにいる人物たちも魅力的です。
政治も司る昔の王族ってこんなに大変だったんだなあ、とあらためて思います。
原作小説ではまだまだ続きがあるようです。漫画の続きも、出たらぜひ読んでみたいです。
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うっかり陛下の子を妊娠してしまいました~王妃ベルタの肖像~