5.0
亜月亮先生、批判になど負けないで
この作品のタイトルを初めて見た時に惹かれて、初めて亜月先生の作品を読んですっかりハマり、以前も星5をつけて絶賛させて頂きました。絵はキレイですし、登場人物たちの気持ちの描写も丁寧で、ドラマにすっかり引き込まれ、なおかつグロすぎないところも私にとっては魅力です。三話毎に一区切りする度、続きはどうなるやら?本当に楽しみです。
が最新話、作風が変わってスッキリ終わった事が私は気になりました。
これまで何故スッキリしない、ホラーな結末だったのか?答えは簡単で、あぁ、亜月先生はロボトミー手術が残酷な事である事をちゃんと私達に分かるように描いてらっしゃる。そう思って以前から星5をつけさせて頂いておりました。
物語は、加害者とは言え、彼等の許可を得ずに治療を行うスタイルです。だから、ヒロインも時にはドクターを説得したりした訳で。そこを描く事でちゃんと物語になってるのです。被害者側に合わせて、一方的に治療された側にとっても何の問題ないスッキリな終わり方では、それこそマニラの夕日が響かないと言う問題があった事に、私達は折角のこのストーリーから気づけなかったに違いありません。
私は自由に感想や意見を述べる事を否定しているのではありません。スッキリしない、ロボトミー手術は残酷、その通りだと思います。
だけど、それらの感想もまた、たくさんある感想のうちの一つであり、スッキリ解決を一番に求めるならば、他にそう言った趣旨の作品を探す自由もまた私達にはあると言う事です。
勿論最新話がスッキリした終わり方が今回亜月先生が描きたくて描いたのであればそれが良いのでしょう。
でも亜月先生、もし批判的ご意見を受けての路線変更だったならば、どうか亜月先生の描きたいテーマでこれからも描いてください。先生はちゃんと被害者側・加害者側の両方の問題を描いてこられたのですから。
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クズ人間、治療します。ー人格整形外科ー