5.0
大人の恋愛
最終話まで読みました。
本好きの主人公・和華と、高校時代から和華を一筋に想う忍の、10年後の再会からを、谷崎潤一郎の痴人の愛に絡めて描いてあるお話。
誰と付き合っても和華を忘れられず、ドイツから和華に会うためにキャリアを捨ててまで帰ってきた忍。そんな忍の策略?で同居することになり、徐々に忍の想いを受け入れていく和華。
自分を好きだと言ってくれた和華に対し、自分が和華を想う気持ちにはまだ届いてないという忍。なかなか自分の殻を出られない和華が、忍と考えの違いを少しずつ理解して受け入れていく様子がとても好きです。もちろんそこはお互いに。
器用貧乏な忍の過去や思いがなかなか切なく、なんでもスマートにこなす忍は女性からみたらとてもステキだけど(花を贈るとことか)、コンプレックスでもあるという描き方が新鮮でした。そんな忍のライバルとして出てくるのが、同級生の岳だけではなく、弟の薫くんなのもカワイイ。
相手の存在が当たり前になった和華が、忍がドイツに一時行ってしまって離れた時に感じた不安や忍が帰ってこなくなるかもという恐怖にも似た感覚には、とても共感!最後まで大人の恋愛だったなと、大満足です😄
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痴情の接吻