4.0
泰山高校の夜明け
スピンオフであると同時に前日譚で、はたまたザッピングでもあるような、要するに本編ファンには堪らない作品な訳ですね。
逆に言えば、本編がハマらなかった人は、こちらも厳しいでしょう。
ただ、本編未読ながら興味を持った人がこちらを先に読むのは、それはそれで楽しいルートかも。
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82位 ?
スピンオフであると同時に前日譚で、はたまたザッピングでもあるような、要するに本編ファンには堪らない作品な訳ですね。
逆に言えば、本編がハマらなかった人は、こちらも厳しいでしょう。
ただ、本編未読ながら興味を持った人がこちらを先に読むのは、それはそれで楽しいルートかも。
扉絵の異様な暗さに尻込みしてはいけません。中身はもっとポップな絵柄です。
出てくるキャラが(主人公の旦那ですら)曲者に次ぐ曲者、クセのカタマリ人間だらけ。
さらに展開が「これでもか」と、ヒキに次ぐヒキ。これは堪りません、止まりません。
ちなみに『ワタシってサバサバしてるから』原作者とらふぐ氏の作品です。
彼も彼女も素晴らしく【いい子】です。ダウンタウン『ええ子コンテスト』ならブッチギリ同点優勝です。
勉強も運動もできる、性格は純粋、好きなものは花。
こんなふたりにキュンキュンして「頑張れ」と応援するのは、すでに我々(誰?)が親目線だから、という気がします。現役の若者なら「もう少し地味だったり、欠点があったりしたほうが」と反発するかも。
まあ、自分が現役でないことを嘆いても始まらないので、ふたりの恋路を見守るとしますか。
設定が現実離れしている、との意見は当然で。
この物語は「異世界の極悪高校に現れた無敵ヒーローが大暴れ」と割り切るのが吉。
相手もスライム級に始まって、どんどん強化。果たして竜王を倒すのはいつの日か、そんな話です。
殴る蹴るのバイオレンスが苦手な方にはお勧めできませんが、そうでなければ、
「ジョン・ウー監督が高校生の映画を撮った」ようなハチャメチャ感を満喫できます。
イライラ→スッキリのリズム感が心地よい。
延々とイライラ、イライラさせられるのではなく。
またモグラ叩きみたいに、イラッ、スカッと手早く片付けるのでもなく。ちょうどいいタイミング。
そして問題のヒロイン兼悪役。周囲からどうイジられても、すべて前向きに受け止める。
これは美点も美点、彼女が圧倒的にポジティヴだからこそ、こちらも安心して笑える。
単なる勘違いの女のようで、いやいや、得難いキャラですよ。
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復讐の毒鼓 Flower