5.0
本当にあるかもと思う
小さな姫様の姿も愛らしく、大きな姫様の姿も美しい。そんな姫様と彼の恋がうまくいってほしいし、庭の精霊達と楽しく過ごしてほしい。絵も綺麗だし、ストーリーもとても素敵。言葉遣いも古い言葉もあり心掴まれる。私自身、古典文学・美術・歴史と漠然と好きだったが、この作品を読んである事に気がついた。
古い言葉遣いはいつか消えてなくなる。言い回しが変わっていったり、その事自体がなくなったりして。
そのあったはずの事象や言葉が無くなる事と、
自分の中の言い表せないモヤモヤした気持ちもあったはずなのに言葉にできなくていつしかなくなってしまう事、
これが同じだから私の気持ちを言い表して欲しくて古い言葉遣いに心惹かれるのかと気づかせてもらえた大切な作品です。
是非お薦めしたいです。
- 8
鬼宿の庭